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68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

アンサンブル・ウィーン・東京 ピアノ五重奏の夕べ

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17日(水)、アンサンブル・ウィーン・東京の演奏会を聴きに行ってきた。

●アンサンブル・ウィーン・東京 ピアノ五重奏の夕べ

日 時 07年1月17日(水) 19:00開演
会 場 東京文化会館小ホール
演 奏 アンサンブル・ウィーン・東京
曲 目 シューマン ピアノ五重奏曲変ホ長調
    ブラームス ピアノ五重奏曲ヘ短調

「アンサンブル・ウィーン・東京」は、ウィーン・フィルのメンバーと、日本人演奏家の混成メンバーによるアンサンブル。

大学オケの同期で、フルートを吹いていたE君の夫人(東京藝術大学大学院修了)が、ヴィオラを担当されるということで、E君からの案内があったものだ。

ロマン派ピアノ五重奏曲の傑作2曲を実演でまとめて聴ける機会はめったにない。両曲とも実演では初めて聴くと記憶する。
楽しみに出かけた。

東京文化会館の小ホールに行くのはずいぶん久しぶりだ。何年ぶりだろう。
会場はほぼ満席の盛況。

最初はシューマン
この曲は、月例のご近所アンサンブルで、昨年の3月に合わせたことがある。
(今回の演奏会の案内は、ご近所アンサンブルのメンバーにもお知らせし、ヴァイオリンのHoさん、Hiさんが聴きにこられていた)
やっぱりプロの演奏で聴くと、すばらしい曲だ。
この曲は、シューマン以外の誰にも書けない音楽だと感じた。
終楽章あたりは、表面の明快さ明朗さの合間に、どこか狂気のようなものがかいま見える。
それから、第2楽章のヴィオラの使い方もすばらしい。Eさんのヴィオラは、本当にヴィオラらしい素敵な音。ヴァイオリンにもチェロにもない、ヴィオラだけの魅力が聴けた。

休憩をはさんでブラームス
この曲は、レコードでももう何年も聴いていない。
同じ編成、同じロマン派の曲ではあるが、シューマンの後に聴くと、何というのか、いかにも「真面目でスキのない人間」が書いた音楽、という気がする。
ブラームスは、日頃オケでシンフォニーなどを何曲か弾き、ご近所アンサンブルでもクラリネット五重奏曲を弾いたりしているが、それらと同様、このピアノ五重奏曲も、ともかくリズムの複雑さがきわだって聴こえる。
それから、シューマン以上にヴィオラの音が生きる音楽だ。これも、ブラームスの他の曲と同じだ。
実演に接して初めてわかったことだが、この曲、セカンド・ヴァイオリンが休む場面が少なくない。

盛んな拍手に応えてのアンコール。
他の作曲家のピアノ五重奏曲の楽章を何か聴かせてくれるのかと思ったが、予想に反して、新年ということでヨハン・シュトラウスⅡの「ウィーン気質」。
重苦しさというか、緊張感のあるブラームスの後には、いいデザートだった。
ウィーン・フィルのメンバーである、ファースト・ヴァイオリン、チェロのリズム、テイストが快かった。

冷たい雨の降る中だったが、いい演奏会の余韻を楽しみつつ、Hoさん、Hiさんと一緒に総武線で千葉まで帰った。