さて、今回の宇奈月旅行の目的、七夕コンサートである。
●澤クヮルテット&蓼沼恵美子七夕コンサート“室内楽への誘い”
日 時 2019年7月7日(日) 15:00開場 16:00開演
会 場 黒部市宇奈月国際会館セレネ
演 奏 澤クヮルテット(弦楽四重奏)、蓼沼恵美子(ピアノ)
曲 目 モーツァルト 弦楽四重奏曲第17番変ロ長調「狩」
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第4番ハ短調
シューマン ピアノ五重奏曲変ホ長調
[アンコール] モーツァルト ピアノ協奏曲第12番イ長調から第2楽章
ハイデリック 「ハッピー・バースデー」の主題による変奏曲(抜粋)
会 場 黒部市宇奈月国際会館セレネ
演 奏 澤クヮルテット(弦楽四重奏)、蓼沼恵美子(ピアノ)
曲 目 モーツァルト 弦楽四重奏曲第17番変ロ長調「狩」
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第4番ハ短調
シューマン ピアノ五重奏曲変ホ長調
[アンコール] モーツァルト ピアノ協奏曲第12番イ長調から第2楽章
ハイデリック 「ハッピー・バースデー」の主題による変奏曲(抜粋)
プログラム冊子。
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音楽とは関係ない話から。
そして、この姉弟の父上、蓼沼謙一氏は、私が卒業する時の学長だった。親子で学長というのもすごい話だ。
さて、この演奏会は全席自由。我々が会場に入った時は、既にかなりの聴衆で席が埋まっていた。
H列7番8番に座る。
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ほぼ満員の盛況である。
最初に澤氏だけがステージに登場してMC。このセレネでは、昨年12月に一度演奏しているとのこと。後で調べたところ、蓼沼さんとのデュオであった。
2日前の「ららら♪クラシック」で、弦楽四重奏がテーマとしてとりあげられた話もされた。
一旦澤氏がはけ、澤クヮルテットの4人が入場して、モーツァルトが始まった。
ヴィオラは中配置。
1楽章が始まってしばらくは、音がまとまらず、やや不安定な感じだった。
一方、ヴィオラがとても深みのあるすばらしい音であることも感じた。
静かでおとなしめの演奏という印象。何と言うのか、音楽の形をくっきりと見せる演奏ではない。例えば1楽章は、この楽章に普通イメージされる躍動感が前面に出ないし、メヌエット楽章も、メヌエットと感じさせるよりは、緩徐楽章のような表現だった。
きっぱりとしたところのない音づくり。
3楽章がとてもよかった。
次のベートーヴェンも、これまで持っていたイメージとは異なる演奏だった。
2楽章は、初めてこの曲を聴く人にも、弦楽四重奏の面白さを感じさせたのではないかと思う。そういう音楽であり、演奏だった。
それにしても、この曲のファースト・ヴァイオリンは本当に難しそうだと改めて思った。
前半2曲、1楽章のリピートは行われなかった。
休憩後のシューマンは、演奏の印象が一変した。
ピアノが加わったので、きらびやかになったのは当然だが、弦楽四重奏も、演奏の構えというか、姿勢がまったく変わり、開放的な音づくりだった。ピアノと弦が主張し合うコンチェルト的な気持ちよさがあった。
この曲では、1楽章はリピートされた。
それにしても、この五重奏曲は傑作だ。改めていい曲だとつくづく思った。
特に、4楽章の終盤、フェルマータの後に始まるフーガは、誠にすばらしい。
アンコールは2曲。
澤氏のMC。ピアノ五重奏という曲種は、このシューマン以後、ブラームス、フランク、ドヴォルザーク、ショスタコーヴィチが傑作を書いたが(何故かフォーレにふれられなかった)、実は、モーツァルトが、ピアノ協奏曲を3曲、ピアノと弦楽四重奏のために編曲している、との話があって、12番のアンダンテが演奏された。
さらに、弦楽四重奏メンバーだけが登場。
澤氏のMC。今日、お誕生日の人はいますか? との問いかけに、女性が一人手を挙げた。
後でCDをプレゼントします、との話の後、「ハッピー・バースデー」の主題による変奏曲が抜粋の形で演奏された。
この曲、CDを持っており、知ってはいたが、まさか実演で聴く機会があるとは思わなかった。
曲が曲だけに、場内大受け。
良い演奏会だった。
ホワイエでCD販売をしていて、サイン会が行われた。
澤クヮルテットとしての最新録音、シューベルトの「ロザムンデ」、「死と乙女」と、蓼沼さんが別の四重奏団と演奏した、シューマンとブラームスの五重奏、そして、澤、蓼沼夫妻の小品集の3枚を買い求めて、サインをもらった。
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