naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

取組編成ミス?~白鵬=豊真将戦見送り

昨9日目が終わった段階で、
   全勝 白鵬豊真将
   1敗 鶴竜
   2敗 琴欧洲
という展開。

そして今日10日目、豊真将臥牙丸に経験の違いを見せつけて全勝をキープ。
で、明日の対戦相手が鶴竜

ということは・・・。

白鵬豊真将戦は組まれないことになる。

白鵬の明日の対戦相手は、琴奨菊
12日目以降の4日間は、大関戦だろうから。

これは取組編成上のミスではないだろうか。

鶴竜を早々に白鵬に当てたのはよかったと思う。そして、鶴竜豊真将戦も当然必要な対戦だ。
しかし、目下全勝で並走する両力士の対戦がない、というのは・・・。

きわめて可能性の低い話ではあるが、豊真将がこのまま全勝で突っ走り、白鵬が残りの大関関脇戦で星を落とすようなことがあったらどうする?
あるいは、全勝同士の優勝決定戦になったとしても、本割で両者の対戦がない状況でのことだったら、やはりうまくない話だ。

白鵬と関脇以下の対戦をどれか一つ飛ばして、豊真将との対戦を組むべきだったと思う。
もう1日か2日前から対応を考えるべきではなかったか。

話は変わるが、德瀬川猛虎浪の一番は、右四つがっぷり、力のこもった攻防となった。
がっぷり四つの相撲というのは、意外に、めったに観られないのだが、久々に堪能した。
モンゴル出身力士同士の対戦で、こういう相撲が観られるとは。
德瀬川が下手投げで勝負を決めた部分だけ、モンゴル相撲の気配がちょっと見えたように思った。

1敗の鶴竜が、日馬富士に動き負けた。格上相手である上、日馬富士には過去の対戦成績も分が悪いのでやむを得ないところだが、残念。
一方の日馬富士は、把瑠都ともども、悪いなりに少しだけ調子を上げてきた感あり、横綱戦に期待が持てるか?

さて、結びの一番は、白鵬が今場所初めて危ない相撲。
稀勢の里が立ち合いにつっかけた。このあたりに、以前から指摘しているこの人の意識過剰がかいま見えた。
しかし、立ち上がってからは、稀勢の里がいい攻め。右四つねらいに出た白鵬に対して、突き押しの相撲。
白鵬は、組みにいくにしても、左四つをねらうべきではなかったか。右四つにこられれば、稀勢の里も抵抗する。
稀勢の里は今場所突き押しが有効に働く相撲が何番かあり、白鵬もそれを頭に入れておく必要があったと思うが、ねらった右四つになれず、しかも突いてこられたことで、明らかに冷静さを欠いた対応になった。
落ち着いて相手を見て相撲をとる白鵬には珍しく、ムキになった突き合い。突きの相撲でも充分応戦できるはずだが、途中で張り手にいったのが誠に悪手で、そこにつけこまれる格好となった。
非常に危なかったが、左から小手に振って、足をからんでの掛け投げで辛うじて勝った。

42連勝。終盤5日間は、琴奨菊と4大関との対戦となるが、今日の相撲を薬にして引き締めて臨めるか。
優勝争い自体、平幕力士が全勝で並走するという展開に、自己の連勝記録もかかって、やはり精神的には厳しいものがあるのかもしれない。若手の実力者相手の今日の相撲には、それが出たような気がする。