naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

久しぶりに石丸電気に行ってみたら

今日14日(木)は、会社帰りに秋葉原へまわって、久しぶりに石丸電気に行ってみた。

そうしたら・・・。

いつの間にか、CDの売場がすっかり縮小されてしまっていて、びっくり。

これはちょっとショックだった。



石丸電気を知ったのは高校の時。

音楽教師をしていた伯母(母の姉)が存在を教えてくれた。
秋葉原石丸電気という店があって、在庫豊富な上、レコードを買うとサービス券をくれる」と。

家族で東京に出かけた時に寄ってみたが、せいぜい千葉のレコード店くらいしか知らなかった木更津の田舎者は、その在庫に驚倒したものだった。

当時は、レコードを買うと、確か記憶では15%相当の額のサービス券をくれた。それを、次以降は金券として使えるのだった。

大学に入ってからは、小平や国立から、時には友人と連れ立って、よくレコードを買いに行ったものだ。

また、就職後は、浦和の独身寮に住んでいて、会社が今いる京橋だったから、帰宅途中に秋葉原で下車して立ち寄ることが多かった。

寮を出て千葉の現場宿舎に移ってからはやや縁遠くなり、さらに今の千葉のマンションに住んで、京葉線で通勤となってからは、秋葉原よりは銀座(山野楽器)にシフトしてきた。

しかし、これまでのレコードコレクター人生で、私は何枚のLPレコードとCDを石丸電気で買い求めてきただろう。

特に、在庫の豊富さでは、本当に圧倒的だった。これは山野楽器やヤマハと言えどもかなわないものがあり、石丸に行けば何でもある、石丸になければあきらめてとりよせるしかない、というのが私にとっての常識だった。

2号店の広いフロア。そして、全館がレコード売場という3号店。
さらに本店があり、近年は、ちょっと離れたところにソフト1という店舗も持っていた。

どこの店舗でもカウンターで在庫を尋ねれば、他の店舗の在庫もわかり、さがしているものが新潟の支店にあるとなれば、新潟からとりよせてくれるのだった。



それが・・・。

今日行ってみてまず驚いたのは、かつての2号店と3号店が閉店していたことだ。どちらもシャッターが下りている。

本店に行ってみると、7階がCDとDVDの売場になっていた。かつては違うフロアだったように思いつつエレベーターに乗ったら、その7階というのは屋上なのだった。
エレベーターのボタンには「7」という紙が貼ってあったが、エレベーターの人工音声は、「屋上です」と言った。

下りて、非常階段みたいなところを横切って行くと、確かにCDとDVDが並んだ売場はあった。
しかし、記憶にある、この本店の別フロアにあった、かつての売場よりは狭い。

そして、とにかくクラシックの在庫の貧弱だったこと。

この程度のレコード店だったら、どこにでもある、と思われる程度のものだった。

あの石丸電気が。あの何でもあった石丸電気が。

昔日の面影なし、とはまさにこのことだと思った。

落合博満が、選手生活の晩年、ホームランを年間に2本とか3本しか打てず、打率も3割に届かなかったことを思わず連想した。

実は、かねてからさがしていたCDがあった。ショルティ=シカゴ響のマーラー交響曲全集だ。

これは、山野楽器や、同じ秋葉原タワーレコードにはなく、一昨日、新宿に行く機会があったので、タワーレコードに立ち寄ってみたが、そこにもなかった。

そんな経緯から、石丸だったら、という期待を持って、秋葉原に赴いたのだったが、それだけに、その石丸電気の現状を目にしてのショックは大きかった。

帰り道、mixiのボイスにこのことをつぶやいたら、早速にcanser2525さんからコメントをいただいた。
「みんなダウンロードするからでしょうか」とおっしゃる。
確かにそれはあるかもしれない。

CD現物のマーケットは縮小してきていると聞く。ましてクラシックはなおさらだ。

石丸電気の復活はおそらく期待できないだろう。

40年近く世話になってきただけに、実にさみしいことだ。