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68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

浦安シティオーケストラ第43回定期演奏会本番終了

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5月25日(日)、浦安シティオーケストラ第43回定期演奏会の本番が終了した。

10時から最終リハーサル。アンコール曲から始めて、フランク、グノー、ベルリオーズと、逆の曲順で練習した。

正午過ぎ、リハーサル終了。昼食、着替えの後、開演までの間、楽屋でさらった。

●浦安シティオーケストラ第43回定期演奏会

日 時 2014年5月25日(日) 13:00開場 14:00開演
会 場 浦安市文化会館大ホール
指 揮 中島 章博
管弦楽 浦安シティオーケストラ
曲 目 ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」
     グノー 歌劇「ファウスト」のバレエ音楽
     フランク 交響曲ニ短調
     [アンコール]ベルリオーズ 劇的物語「ファウストの劫罰」からラコッツィ行進曲

今回は、開演時、ステージに出たら、着席しないでお客さまの方を向いて全員が立つ、という方式をとった。楽員が揃ったところで、コンマスが登場し、コンマスのみ客席に一礼したら、全員座る、という流れ。

前半のベルリオーズとグノーでトップ、後半はトップサイドに座った。

個人的な心がけとしては、弓を短く持って、弦に圧力をかけずに軽く弾くこと、弓の返しでは音が切れずに流れるようにすること、それから、ザッツについても、ぶつけた音を誘発しないような動作をすること、など。

威勢のいいベルリオーズでも、熱演にならず、できるだけ脱力して楽に弾くことに努めた。

全曲を通じて、思ったニュアンスで演奏会を終えることができたと思う。

グノーでは、もっぱらセカンドとヴィオラが伴奏の刻みを担当する場面が多いが、もうつきあいの長い、セカンドトップのTちゃんに合わせて、メロディにつけるのが、楽しかった。

さて、メインのフランク。

今回の3曲は、どれも大学オケで演奏した経験があるという共通点を持っている。

フランクは、1976年4月の定期演奏会のメインだった。20歳の時だ。
(この時は、エルガーの「コケイン」序曲、ディーリアスの「楽園への道」。ハイドンのトランペット協奏曲、フランク、という4曲プロだった)

はたちの私にとって、このフランクの曲は、あまりピンとこなかった。
以後、今日までのオケ経験では、演奏会に向けて、半年なり練習すれば、なじみがなかった曲でも、本番時点ではたいてい好きになるのが普通なのだが、そうでなかった珍しい曲だった。

今回、38年ぶりに演奏することになって、練習に入った時は、どうかな、と思ったのだが、やっぱり、人生経験を色々積んだからだろうか(笑)、今回は、好きになったな、フランク。

このシンフォニーが、ブラームスなどと同様、内声を大切にする書き方がされていることを知った。前回はそこがあまりよくわからなかった。

ヴィオラとして、弾いていてとても気持ちがいい場面が随所にあった。
また、GPの時の記事に書いたが、トップのIさんと音を合わせながら弾くのも、とても楽しいことだった。

アンコールが、ラコッツィ行進曲。まあ、プログラムからすれば順当な選曲だけど、ちょっと疲れる曲だったな(笑)。

そんなわけで、全体として楽しかったし、満足感を持って終えることができた。

ただ、これも練習過程で書いたことなのだが、中島先生に指摘されることが、本番直前まで、毎回変わらなかった点は、どうなのかな、と終わった今も思っている。

音楽で長いフレーズでとらえること、1拍1拍、1小節1小節の音楽にならないようにすること、音楽の流れ、音楽の軽さ、等々。

これらは、練習をみていただき始めた頃から何度も何度も言われてきた。そのことを、本番前日の練習でも、相変わらず言われ続けた。

練習過程に加わっていないエキストラの参加が増えたから、という点もあるかもしれないが、我々団員が、半年かかっても言われたことができずにいるのも事実ではないのか、と思った。

これまでの指揮者との関係だと、半年なら半年練習する期間の中で、途中から何かしら上の段階に上達するプロセスがあったような気がする。

少しではあっても、指揮者の指導でレベルアップしながら本番を目指せている、という自覚を持てたものだが、今回の中島先生との半年間には、それがなかったかもしれない、という気がしてしまうのだ。

別の言い方をすると、合宿で言われていたことを、本番前日にもまだ言われる、という無力感のようなものだ。

本番から1週間経って、まだそんなことが気になっている。

さて、そういう話とはまったく別に、今後のことで思うところを。

来年1月で、浦安オケに入団して丸20年となる。40歳を前に入団した私は、来年還暦だ。

ここにきて、公私の多忙、オケ内外の環境の変化、そして自分自身が年齢を重ねてきたことなどで、色々考えるところが出てきた。

毎週日曜日のオケ活動は、20年間、変わることなく、自分の生活の中での一番の中核だったが、今回の演奏会に向けてのこの半年間は、過去を振り返ることも含めて、いくつかのことについて、多少の悩みを抱えながらやってきた。

とりあえず本番も終わったし、少し軌道修正を考える必要があるかな、と思っている。

楽器はまだやめたくないし、別の団体で新しく演奏活動を始めることも、にわかには考えにくい。
私の人生の宝物である、浦安シティオーケストラというオケにおいて、自分とオケの距離感、あるいは団の中での自分の立ち位置のようなものを、ちょっと考えなければ、と思う。

7月のバレエ公演は、もともと降り番なので、次の演奏会は、12月の市民演奏会(ベートーヴェン「第九」他)になる。
12月までの期間、あれこれ模索しつつ、「60代以降の自分にとってのオケ活動」を考えていこうと思う。

※本番往路に聴いた音楽
    ラヴェル クープランの墓、道化師の朝の歌
       アース
    武満 徹 遮られない休息、ピアノ・ディスタンス、フォー・アウェイ
       P.ゼルキン