5月場所も大詰めが近づいている。
夕食時に録画を観ていて、「オリンピックおじさん」こと、山田直稔さんの不在がさみしい。
画面の中央、向正面の枡席に陣取り、扇子をふりまわしたり、相撲字で「稀勢の里」などと書かれた紙を周囲のお客さんに配って掲げさせたり、のおなじみの応援ぶりは、もう観られない。
「どっちもがんばれーっ!」などと叫ぶ、山田さんの大きな声は、マイクが拾ってテレビからも聞こえてきたものだ。
周囲の人との会話に忙しく、あまり相撲に集中していない時もしばしばだったっけ。
亡くなられたのは3月だが、直近の1月場所では、元気に観戦されていたと記憶する。
国技館には、ほぼ毎日来られていた山田さんも、時に画面に姿が見えない日があり、そんな日は、「今日は山田さんがいないねえ」と妻と話したりしていたものだ。
5月場所が始まり、当たり前だが、向正面に山田さんのいない毎日が続く。
ふと、これまでのように、「今日は山田さん、来てないのか」とふと思い、すぐに「ああ、そうだった」と思い直す。
喪失感は大きいな・・・。
数年前、国技館に行った時、打ち出し後、外に出る通路で、山田さんをお見かけしたことがあった。あの時、声をかけて何かお話をすればよかったと、今になって思う。