元日の夜恒例、NHKEテレのニューイヤー・コンサート。
今年はムーティの指揮だった。
観ていて、そうか、今年は無観客だったか、と気づいた。
例年なら、当然の満席の中に、和服の女性がちらほら見えるところだが、客席には誰もいない。
リハーサルの映像か、と一瞬思ってしまいそうだ。
ニューイヤー・コンサートにして無観客、の衝撃は紅白歌合戦無観客の比ではない。
ところで、昨年の元日、まだ新型コロナウイルスの脅威など想像もしていなかった時、6月のマウントあさま管弦楽団のオーストリア公演を控え、「5ヶ月後にはあのステージで演奏できるんだ」とわくわくしていたものだ。
オーストリア公演は1年延期されたので、今年の元日も同じ状況にあるわけだが、この無観客映像を観ていて、このホールにいる5ヶ月後の自分をイメージすることは難しい。
昨年、中止、延期が決まった時は、「1年後だったら」とコロナ終息に期待を持ったものだが、現状はそれどころではない。コロナが憎い、と言う他はない。