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神奈川フィルハーモニー管弦楽団 みなとみらいシリーズ定期演奏会第391回

13日(土)、横浜みなとみらいホールに神奈川フィルハーモニー管弦楽団を聴きに行った。

 

神奈川フィルの演奏会に行くのは初めてである。

元はと言えば、昨年12月に石田組の演奏会を初めて聴いたのがきっかけである。石田組長のもう1つの顔である、神奈川フィルのコンサートマスターとしてのお姿を見てみたいと思ったのだ。

「石田さんがコンマスを務める演奏会を教えて下さい」と、サイトを通じて問い合わせると、いくつかの演奏会が示された。曲目から選ぶと、清塚信也さんがラフマニノフの2番のコンチェルトを弾く演奏会に行きたかったが、さすがに清塚さんで残席がほとんどない。それでは、とこの演奏会にした。

ブラームスのコンチェルトは、昨年9月に服部百音さんのソロで聴いたばかりだが、何度でも聴きたい曲だし、なじみの薄いチャイコフスキーの1番が実演で聴けるのも魅力だった。

 

●神奈川フィルハーモニー管弦楽団みなとみらいシリーズ定期演奏会第391回

日 時 2024年1月13日(土) 13:15開場 14:00開演

会 場 横浜みなとみらいホール大ホール

指 揮 小泉和裕

ヴァイオリン 金川真弓

曲 目 ブラームス ヴァイオリン協奏曲ニ長調

    チャイコフスキー 交響曲第1番ト短調「冬の日の幻想」

 

横浜みなとみらいホールは、横浜からのアクセスが便利だ。みなとみらい駅からも近い。

入場するとスポンサーのボードがあった。横浜だけに崎陽軒も。

 

ホワイエのモニター。立派なホールだ。

 

私の席は2階C1列15番。最前列ほぼ中央。目の前の手すりがちょっと邪魔だった。

 

開演前に、プレトークが行われた。本来、トランペットとチューバによるプレコンサートが予定されていたようだが、それが中止となり、代わって、団の音楽主幹の榊原徹氏と副指揮者の小林雄太氏が登場してのトークだった。

これから演奏される曲目の解説が主な内容だった。

前半は「かながわ真弓さんと、かながわフィルの共演」だとの話も。

 

本ベルが鳴り、楽員が登場すると盛んな拍手。全員客席を向いて立ったままで、最後に石田コンマスが登場し、客席に向けて全員が一礼した。

石田コンマスは、さすがに石田組の時とは違うフォーマルな服装。左足を身体の正面に投げ出し、右足は45°の方向へ向けて座った。

弦は14・12・9・8・7。

 

前半のブラームスのコンチェルトは、やっぱりとにかく良い曲だなあ、と思った。

コンチェルトを聴く醍醐味を存分に味わった。

1楽章のカデンツァは、あまり聴いたことがないものだった。冥想的な雰囲気があった。

 

20分の休憩の後、チャイコフスキーの1番。

日頃、チャイコフスキーのシンフォニーはご多分に漏れず4番から6番ばかり聴いていて、前半の3曲はあまり知らない。どれも生で聴いたことがなかったが、初めて1番の実演を聴く機会となった。

(ディスクでは、ロストロポーヴィチマゼールの演奏を持っていて、過去何度か聴いている。また、演奏する方では、2016年、津田沼ユニバーサル交響楽団さんのポピュラーコンサートに参加した際、チャイコフスキー交響曲全曲をテーマとする「名曲ギャラリー」がプログラムに組まれていて、6曲のシンフォニーを、ごく一部ずつ抜粋演奏した。この時、1番は1楽章だけちょっと弾いた)

 

実演だと、初めての曲でも、気を散らさず端から端まで聴くことになるので、理解が深まる。この1番、チャイコフスキーらしい、理詰めに書かれた音楽だという印象を持った。

2楽章は特に気に入った。冒頭部分はとても美しいと思った。前半にヴィオラのソリがあった。途中、ホルンが前面に出てきてからは、何かブルックナーを思わせる感じがあった。

3楽章の主部も、聴きようによってはブルックナーだ。終わり近くに、チェロ、ヴィオラの短いソロが受け渡された。

終楽章は、同じチャイコフスキーの5番の終楽章を思わせるところがあると思った。また、途中に出てくるフーガのような部分は、「悲愴」の1楽章を想起した。

 

近い内にまたディスクで1番から3番まで、聴いてみようと思った。

 

ソリスト、オケともアンコールはなし。最後にまた楽員全員が一礼して散った。

退場したら、出口付近で楽員の見送りがあった。能登地震義援金の募金箱を持っている楽員もおられた。

 

初めて神奈川フィルを聴いたが、実は千葉県生まれ千葉県在住でありながら、千葉交響楽団を聴いたことがない。一度聴かねば、と思った。