16日(土)、第一生命ホールで行われた、クァルテット・エクセルシオとカルテット・プリマヴェーラのジョイントコンサートを聴きに行った。
日 時 2024年3月16日(土) 13:30開場 14:00開演
会 場 第一生命ホール
弦楽四重奏 クァルテット・エクセルシオ、カルテット・プリマヴェーラ
曲 目 ハイドン 弦楽四重奏曲第79番ニ長調「ラルゴ」 ※エクセルシオ
チャイコフスキー 弦楽四重奏曲第1番ニ長調 ※プリマヴェーラ
[アンコール] メンデルスゾーン 弦楽八重奏曲変ホ長調 第4楽章
2日(土)に、うらやすシンフォニエッタの発表演奏会本番が終わったが、指導をいただき、本番後の打ち上げでもご一緒したクァルテット・エクセルシオの先生方に、2週間ぶりに会いに来た形だ。
開場を待っていると、うらやすシンフォニエッタのチェロのHさんと遭遇。「シンフォニエッタロス」だとおっしゃっていた。
こちらはプログラム冊子。
クァルテット・エクセルシオが主催する公演、1シーズン分の共通プログラムである(従って、既に持っている)。
各演奏会のプログラム以外にも、メンバーの座談会や活動報告が載っている。
コンテンツの1つに、クァルテット・エクセルシオがレジデンシャルアーティストを務めるJ:COM浦安音楽ホールでの活動報告もある。
ここには、昨年のうらやすシンフォニエッタの発表コンサートも載っている。
きっと来年度版には、2週間前の本番も載るだろう。
私の席は1階4列14番。
4月に受講する室内楽セミナーでは、クァルテット・エクセルシオの先生方の指導を受けるが、受講曲の1つにハイドンの「ひばり」の第2楽章を選んだ。
偶然にも、先生方の演奏でハイドンの(別の曲ではあるが)全曲を聴けるのが大変嬉しかった。
(開場前に偶然お会いしたHさんも、室内楽セミナーを受講されることがわかった)
「ラルゴ」、演奏が大変すばらしかったのは言うまでもないが、それ以前に、ハイドンの音楽の魅力を改めて感じた。ハイドンって、あざやかだよねえ、すごく。
西野(ゆか)先生の音がとてもきれいだった。ハイドンはやっぱりファースト・ヴァイオリンの輝きが魅力だ。
こちらは全員女性で、大変若い。メンバー全員が桐朋学園大学で、在学中の2021年に結成されたとのことで、クァルテット・エクセルシオのFacebookページによると、この演奏会の前日リハーサルの日が、卒業式だったのだそうだ。
クァルテット・エクセルシオは今年が結成30周年になると聞いている。先生方の結成当時を想像した。
曲の違いが大きいのだろうが、音が大きく感じる。アグレッシブな演奏だった。
クァルテット・エクセルシオのハイドンは、1つの楽器が音楽を響かせているように聞こえた。それに対してこちらは、4人がそれぞれの音楽をめいっぱいに響かせているような感じがした。外に向かう圧力のようなものを強く感じた。
(求心力がないとか、バラバラだとかそういう意味ではない。そのような論評ができるはずもない)
チャイコフスキーの音楽は、今、浦安シティオーケストラで、ヴァイオリン・コンチェルトと「悲愴」にとりくんでいる。そんな中、別の曲種である弦楽四重奏を聴いて、やはり同じチャイコフスキー、とても音楽が緻密だし、やはり音階で音楽を作っているなと感じた。
休憩15分。
後半は、合同演奏で、メンデルスゾーンのオクテット。
2020年1月に、J:COM浦安音楽ホールで行われた、クァルテット・エクセルシオとソトリング・クヮルテットARCOのジョイントの時、メインがこのオクテットだった。
下手から順に、PPEEPEPEという並び(P=プリマヴェーラ、E=エクセルシオ)。
4年ぶりに実演で聴いて、やはりいい曲だと思った。
「弦楽四重奏×2」ではなく、弦楽八重奏。8人の奏者が担うそれぞれの役割が、聴いていて面白い。
2つの四重奏団が、張り合うとか競うとかではもちろんなく、8人一体となった融合の響きが美しかった。
第3楽章から第4楽章は間を置かずに演奏された。
(第4楽章、途中で出てくるメロディに、ヘンデルの「ハレルヤ」の「And He shall reign for ever and ever」を思い出す)
チャイコフスキーでも印象に残った、プリマヴェーラのファースト・ヴァイオリン、石川未央さんのつややかで迫力のある音が大変魅力的だった。
この八重奏曲、弾いてみたいと思ったが、かなり難しそう。何年か後に、先生方が、うらやすシンフォニエッタの曲目に入れてくる可能性もあるだろうか。でも指揮者なしで8パートの弦楽合奏は厳しいかな。
アンコールには、第4楽章がもう一度演奏された。
エクセルシオの先生方には、来月の室内楽セミナーでまたお目にかかる。
結成30周年の新シーズンの予定ももりだくさんのようだ。また色々聴きに行きたい。
(21日(木)に、結成30周年の記者会見が開かれるとのこと)