naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

久々のカルロス・クライバー映像

今、NHK教育テレビの「クラシックアーカイブ」第2部「世紀の名演奏」で、カルロス・クライバーバイエルン国立歌劇場管弦楽団の来日公演の映像が流れている。

86年、昭和女子大人見記念講堂での、ベト7だ。

それにしても、クライバーの指揮は、かっこいいの一言に尽きる。
草書体の指揮と言える。

もう少し楷書に近い、若い頃の小澤(征爾)さんの指揮も、華麗な指揮だったが、クライバーの指揮姿は、まったく随一のものだ。

86年のクライバーの実演は、2回聴く(というか、見る)ことができた。

魔弾の射手、モーツァルト33番、ブラ2。
ベト4、ベト7。

クライバーの実演を聴けたことは、私のクラシック鑑賞人生の中で、最大の財産だと、今でも思っている。
そのことを、今、テレビを観ながら、改めて痛感している。

クライバーが出てきたのは、私の大学時代。
まさに、クラシックに没頭し始めた時期の、私の「アイドル」だった。

残された録音は数少ないが、ほぼそのどれもが「決定盤」と言っていい。

私が唯一ピンとこないのは、ブラ4。これだけは、いまだにちょっとわからない。

それから、今やっているベト7だが、このシンフォニーをこれ以上に演奏できる指揮者はいないだろう。
ただ、比較を絶する演奏だと思いつつも、2楽章の装飾音を前に出している点と、最後のファーストをアルコでなく演奏させている点が、実はファーストチョイス向きではない。

私が特に好きな録音は、まず、このベト7。そして「未完成」。それに次いで「運命」、「トラヴィアータ」といったところだ。

「薔薇の騎士」の映像も、久しぶりに観たくなった。

あ、それ以上に、ベト7、弾きたくなった。