１月場所５日目～よかったよかった日馬富士初白星

把瑠都の相撲に安定感が出てきた。上手をがっちりとれば、相当な力が出る。
今日も、豊ノ島は何もできなかった。
これで５戦全勝。
ＮＨＫが、早くも大関昇進の話をし始めているのはどうかと思うが、今場所に関しては、かつての相撲の甘さが影を潜めて、ともかくもまともな相撲に変わりつつあるのは確かだ。

琴欧洲、琴光喜、｢両琴｣が、それぞれ安美錦、若の里にやられた。
両大関に共通するのは、自分が攻め急いでいることと、それ以上に、相手の動きについていききれなかったことだ。
琴欧洲は、せっかくいい相撲が続いていたのに、残念。琴光喜は、目を覆う内容で、勝ち越しは難しそうだ。途中休場もあるか？

日馬富士が、大関として、またこの四股名として、初白星。
いやあ、よかった、よかった。
今日も、立ち合い上体がやや高かったが、うまく二本入ったのがよかった。休まず出た。
今場所、琴奨菊がどうも力を出せておらず、それに救われた面もあるが、とにかく一つ勝ったことで、変わってくることを期待したい。
土俵下に下りた日馬富士の表情には、まったくほっとしたところが見られなかった。やはり、４連敗していては、１勝したくらいで喜べないというところだっただろうが、花道を下がって、付き人と顔を合わせたところで、やっと笑顔が見られた。

朝青龍は、まだまだという相撲。
決してとりにくい相手ではないはずの豪風に対して、攻めが遅い。
かつてのあのスピード、破壊力がまったく見えない。
さみしい限りだ。
しかし、悪い悪いと言いつつも、５戦全勝で序盤を終えた。悪いなりにも勝っていく、それが、横綱と大関の違いだと感じさせられる。日馬富士始め、今場所の大関陣と朝青龍を比べると、そう思う。
大変失礼な言い方ではあるが、腐っても鯛、という言葉を思い出した。

こうなると、先に負けるわけにはいかない白鵬は、今日は張り差しでなく、右肩から当たる立ち合い。
右を差して返した時点で、問題なし。初挑戦の嘉風は、横綱の壁を思い知らされただろう。