嘉風が立ち合いに左に変化、琴奨菊はあっさり手をついてしまったが、行司木村正直はそれに気づかず、相撲は続行。琴奨菊が寄り切った形となって、軍配は琴奨菊。当然の物言い差し違えとなった。行司からは見づらい格好だったとは言え、ちょっといただけない。
琴欧洲は、過去2勝8敗の若の里に、立ちにくそうなそぶりが見られたが、相撲は落ち着いていた。若の里がもろ差しになったが、琴欧洲は左上手をがっちりとってひきつけ、右はおっつけながら上手をねらう。その右上手はとれなかったものの、はさみつけるように前へ出た。
琴欧洲は、もろ差しになられても変にばたばた動かず、あくまで前に攻めようという姿勢を貫いた。そこに、今場所の琴欧洲のよさがある。これで勝ち越し。1敗を守った。
琴欧洲は、もろ差しになられても変にばたばた動かず、あくまで前に攻めようという姿勢を貫いた。そこに、今場所の琴欧洲のよさがある。これで勝ち越し。1敗を守った。
琴光喜の相撲が本当によくない。前に出ようとしているし、動いてはいるのだが、自分の流れがまったく作れない。動きの中で黒海に左を差され、右から首投げを打って、ますます体勢を悪くした。2勝7敗。後がなくなった。勝ち越しはまず絶望だ。
魁皇と千代大海は、魁皇が千代大海の突きに下がりながらも、突いてくる左かいなをたぐって横を向かせ、すぐに右上手をとり、左を差した。これで勝負はついた。
両者6勝3敗だが、カド番の魁皇にとって、これは大きい星だ。
両者6勝3敗だが、カド番の魁皇にとって、これは大きい星だ。
進退のかかった朝青龍と新大関日馬富士。まさかこういう成績で対戦するとは予想できなかった。
立ち上がってからの流れは日馬富士。今日も朝青龍は、先手で自分の形を作れなかった。日馬富士が先に右前まわしをとり、朝青龍に上手を与えない。しかもすかさず頭をつけた。ここで、出し投げを打つなど、何かできなかったものか。
その、ほんの一瞬の隙に、朝青龍は右をまきかえてもろ差し。逆に頭をつけて出ると、日馬富士は右をまきかえながらも腰が崩れた。
気力において横綱がまさった相撲。
今日の一番も、危ない体勢を、ほんの僅かのところでしのいだという内容。初日の稀勢の里戦からそういう相撲が続いているが、ここまで白星を重ねてくると、やはりほぼ復調の域に達したと言わざるを得ない。千秋楽の白鵬戦に向けては、把瑠都との対戦が問題だろう。
立ち上がってからの流れは日馬富士。今日も朝青龍は、先手で自分の形を作れなかった。日馬富士が先に右前まわしをとり、朝青龍に上手を与えない。しかもすかさず頭をつけた。ここで、出し投げを打つなど、何かできなかったものか。
その、ほんの一瞬の隙に、朝青龍は右をまきかえてもろ差し。逆に頭をつけて出ると、日馬富士は右をまきかえながらも腰が崩れた。
気力において横綱がまさった相撲。
今日の一番も、危ない体勢を、ほんの僅かのところでしのいだという内容。初日の稀勢の里戦からそういう相撲が続いているが、ここまで白星を重ねてくると、やはりほぼ復調の域に達したと言わざるを得ない。千秋楽の白鵬戦に向けては、把瑠都との対戦が問題だろう。
その把瑠都は、結びで白鵬との対戦。
力の入った相撲になった。今場所、最高の一番だった。
立ち合い、白鵬がすぐに右を差した。互いに上手をとれない格好から、上手をとり合ってがっぷり右四つ。
支度部屋では、把瑠都は「がっぷり四つになれば何とかなる」と語っていたそうだ。横綱との対戦に向けての発言としては不遜とも聞こえたが、しかし、実際、そこからは五分五分の力相撲。大いに手に汗を握らせる熱戦となった。
白鵬は、頭をつけたかったが、把瑠都にがっちりとつかまえられて、それができない。むしろ顎が上がり気味で、これではさしもの白鵬も、場合によっては力負けしてしまうか、という状況。
しかし、そこからがさすがに横綱だった。ゆさぶっておいて、左からの上手投げで、見事に大きな把瑠都を裏返した。
勝因は、立ち合いに右四つになったこと。左四つでも相撲がとれる白鵬だが、把瑠都相手に左四つになっては危ないと考え、とにかく右四つに組むと決めていたのだろうと思う。
それにしても、成長著しい関脇を迎え撃ち、その上を行く相撲で退けた、というのは、さすが横綱と言う他はない。
あの巨体の把瑠都をああもきれいに転がした、投げのうまさも見逃せない。上手のひきつけがよく、腰に乗せるようにして投げた。あれでは、投げを打ち返すことはできない。
力の入った相撲になった。今場所、最高の一番だった。
立ち合い、白鵬がすぐに右を差した。互いに上手をとれない格好から、上手をとり合ってがっぷり右四つ。
支度部屋では、把瑠都は「がっぷり四つになれば何とかなる」と語っていたそうだ。横綱との対戦に向けての発言としては不遜とも聞こえたが、しかし、実際、そこからは五分五分の力相撲。大いに手に汗を握らせる熱戦となった。
白鵬は、頭をつけたかったが、把瑠都にがっちりとつかまえられて、それができない。むしろ顎が上がり気味で、これではさしもの白鵬も、場合によっては力負けしてしまうか、という状況。
しかし、そこからがさすがに横綱だった。ゆさぶっておいて、左からの上手投げで、見事に大きな把瑠都を裏返した。
勝因は、立ち合いに右四つになったこと。左四つでも相撲がとれる白鵬だが、把瑠都相手に左四つになっては危ないと考え、とにかく右四つに組むと決めていたのだろうと思う。
それにしても、成長著しい関脇を迎え撃ち、その上を行く相撲で退けた、というのは、さすが横綱と言う他はない。
あの巨体の把瑠都をああもきれいに転がした、投げのうまさも見逃せない。上手のひきつけがよく、腰に乗せるようにして投げた。あれでは、投げを打ち返すことはできない。