この指揮者は何度も受賞している、など、アーティストとしての受賞の多寡は、まず関心が持たれるところだが、ここは作品の方に視点を変えて、「しばしばレコード・アカデミー賞の対象になった曲」をふりかえってみた。
先に出た「レコード・アカデミー賞のすべて」から、3回以上受賞した曲を列挙してみる。拾い漏れがあるかもしれないが。
7回受賞
ストラヴィンスキー 春の祭典
1970年度 ブーレーズ
1971年度 メータ
1978年度 デイヴィス
1982年度 ドラティ
1999年度 T.トーマス
2001年度 ゲルギエフ
2008年度 スウェーデン
1970年度 ブーレーズ
1971年度 メータ
1978年度 デイヴィス
1982年度 ドラティ
1999年度 T.トーマス
2001年度 ゲルギエフ
2008年度 スウェーデン
6回受賞
5回受賞
4回受賞
3回受賞
ベートーヴェンのピアノ協奏曲は、5回ではあるものの、全集というまとまりでの受賞が、何度もとったとの印象を強めている。
加えて、1970年代に受賞が連続していること、アシュケナージ、ブレンデルが各2回受賞していることも大きい。
加えて、1970年代に受賞が連続していること、アシュケナージ、ブレンデルが各2回受賞していることも大きい。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲の場合、単独の曲では、他に以下のものがある。
従って、曲別に言えば、1番6回、2番7回、3番6回、4番6回となる。
「皇帝」の単独受賞がないのは、意外なことだ。
「皇帝」の単独受賞がないのは、意外なことだ。
同様に、同じベートーヴェンのシンフォニーは、全集の形で4回ある他、単独の曲での受賞もある。
これも曲別に言えば、5番5回、6番5回、8番5回、9番6回となる。
こうしてみると、やはり「春の祭典」が常連曲であることが確認できるし、私個人がこの賞に関心を持っていた、1970年代から80年代に受賞が集中していた曲、バルトークのオケコンや、ブラームスの交響曲全集あたりの印象が強いのも当然という気がする。
間を空けて受賞している曲には、そこまでの印象はない。
また、「全集」という形でのリリースが、受賞に向けてのインパクトになる要素もありそうだ。
かつて、同じ年に、ベームとケンペのブラームスの全集がリリースされた時、ベームの盤が受賞し、しかも大賞にも輝いたが、ベームは全集、ケンパはバラでの発売だった。
この際に、選考委員の大木正興氏が、「仮に両方が全集として出ていたら、自分にはどちらかを選ぶことはできなかった。ベームを選んだのは、全集という重みによるところがあった」と述べていたのを覚えている。
この際に、選考委員の大木正興氏が、「仮に両方が全集として出ていたら、自分にはどちらかを選ぶことはできなかった。ベームを選んだのは、全集という重みによるところがあった」と述べていたのを覚えている。
※関連の過去記事
レコード・アカデミー賞のすべて
http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/63537989.html
カラヤンは誰に敗れてレコード・アカデミー大賞を受賞できなかったか
http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/63718599.html
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