1ヶ月ほど前、読書情報誌「ダ・ヴィンチ」で情報を得て、新しい音楽マンガと出会った。
荒川三樹夫作の「ピアノのムシ」(芳文社)。
ピアノの調律をテーマにした作品だ。
蛭田敦士という名前の調律師が主人公。
この男は、調律の腕は天才的だが、仕事不熱心で昼間から酒を飲むなど、人物は非常識で、敵を作る発言も多い。
クライアントから調律を依頼されるピアノには、それぞれに事情や曰くを抱えているのだが、嫌々仕事に取り組む蛭田は、表向きの言動とは裏腹に、問題を鮮やかに解決する、という物語だ。
この「ピアノのムシ」、ピアノのメカニックを始めとする専門知識がふんだんに書かれていて、へー、と驚くことばかりだ。
単行本は、2冊が既刊。まとめて一気に読んだ。
続刊が楽しみだ。