様々なジャンルの本をとりあげ、ゲストを招いてトークをする番組らしい。
実は、この番組の存在は知らなかったが、ゆうべ、録画したものを妻が観ていた。
ゲストは黒柳徹子だった。
若い頃の結婚話などもあったが、その内、話が「徹子の部屋」に及んだ。
毎週、月曜日と火曜日に3本ずつ収録が行われるが、それに先立って、金曜日にディレクターとの打合せがあり、その時に、よく知られるあのメモ用紙を書くのだそうだ。
そんな、番組制作の裏話や、徹子さんとしてのポリシーなどがひとしきり語られた。
その後、稲垣君が、「どうしたら、徹子さんみたいに長く続けられるんですかね」と尋ねた。
「この番組は何年やってるの?」。
「5年目です」。
「あなたが、長く続けようと本当に思ったらできるわよ」。
穏やかな言い方だったが、私には、その時の徹子さんの目には厳しさが宿っていたように感じられた。
「自分は、月曜、火曜の収録日に、スタジオに向かう時に、今日は別のところへ行きたい、別のことがしたい、と思ったことは一度もない。今日会える人は、どんな人なのか、どんな話が聞けるのか、と楽しみにしながらスタジオに行く」という話も出ていた。
(自分の場合、会社に行きたくない、めんどくさい、と思うことは、しょっちゅうだよなあ、と思った)
(自分の場合、会社に行きたくない、めんどくさい、と思うことは、しょっちゅうだよなあ、と思った)
40年近く、番組を続けることは容易ではない。それだけの気構えや努力があってこそ、という、徹子さんの自負が、言葉の背後に感じられた。
「本当に思ったらできるわよ」。
稲垣君、リップサービス的に安易な質問をして、冷や汗をかいた、というのでなければいいけど、と思いながら観たのだった。