naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

荘村清志スペシャル・プロジェクトvol.2

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6日(水)、東京オペラシティコンサートホールで行われた、荘村清志氏の演奏会を聴きに行った。

妻の希望でチケットを買い求めたものだ。

先日来、咳に悩まされてたびたび通院している状況下、演奏会に行くということができるのか、前日まで迷った。妻だけ行くことも視野に入れていた。

服薬を続けたことが功を奏したか、先週末から咳の頻度は若干好転してきてはいた。

前日、日中の様子をみたところでは、演奏会の間に、コントロールできないほどの咳に襲われる可能性は低いと判断し、予定通り出かけることにした。

このスペシャル・プロジェクト、初回は昨年、さだ(まさし)さんとの共演だったそうだ。その企画は知っていたが、出かけるには至らなかった。

今回は、異なるジャンルの3人のゲストとの共演、どんな演奏会なのか想像もつかなかったが、プログラム冊子をめくって、やっとイメージがわいた。

こちらが演奏曲目。

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我々の席は、1階26列の31番、32番。

1階後方、右端の席だった。2階のバルコニー席が、頭上に天井のようにせり出していて、ちょっと圧迫感。

3階下手側のバルコニー席一帯には、男子高校生の団体。修学旅行だろうか。あるいはどこかの名門ギター部とかだろうか。

ステージ上、左右にはスピーカーが設置されている。

最初は、荘村氏のソロ演奏。

ソルの変奏曲は、中学時代にギターを始めた頃観ていた、NHK教育テレビの「ギター教室」のエンディングテーマだった。講師は京本輔矩先生だった。懐かしい。

続く「シャコンヌ」では、6弦(だっけ、一番低い弦)をDにチューニングしていた。

曲間には、MCが入った。

次は、古澤(巌)さんとの共演で3曲。

古澤さんは、ヘンデルピアソラ、プホールと、3曲を全部別な音色で弾き分けた。とりわけ、2曲目のピアソラがすごかった。最初の弾き出しの音は、ヴァイオリンが出していると思えないくらい、何とも言えぬ蠱惑的な音だった。艶っぽい音色、表情。ぞくぞくっとした。一言では表せない、と言って百万言費やしても表現できないような音だった。

15分間の休憩。

ロビーにこういうレリーフがあることには、気がつかなかった。

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後半、まずはcoba氏との共演。

この演奏会のために作曲されたという世界初演の新作。楽しい曲だった。3曲の小品からなるが、2曲目は、d-mollのワルツ。「パリの空の下」をちょっと思い出した。3曲目は、速いビギンのリズムの曲。

その後、coba氏のソロで2曲演奏されたが、これがまた圧巻。

マスカーニは、前半が、原曲の清楚なイメージからは離れた、ジャズテイストの進行。後半は、パイプオルガンを思わせる重厚な響きに驚いた。

上を向いて歩こう」も、ジャジーで即興的なアレンジ。坂本九氏、中村八大氏が聴いたら驚くかな、という音楽だった。

続いて、荘村氏のソロで「アルハンブラの想い出」。いい曲だよなあ。こういうの弾けたらいいな。最後の和音がまだあるのに、早まった拍手が出たのが残念。

最後のコーナーは、錦織健氏との共演。

多彩なジャンルの歌が6曲歌われた。

山田耕筰の「箱根八里」は、ギターが通奏低音の役を務めるレシタティーヴォの趣き。

懸念していた咳は、開演後、まったく気配もなく過ごせたが、「アマポーラ」に至って、この演奏会中唯一我慢する場面となった。

モドゥーニョの曲は、聴いたらわかった。「麒麟淡麗生」のCMの曲ね。

アンコールとして、まず、荘村氏のソロで、「11月のある日」という曲。

そして、さらに最後の最後、全員が登場して、coba氏のアレンジによるグラナダ。これもすばらしかった。

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21:25終演。

多種多様な音楽が聴けて、とても良い演奏会だった。体調が持ち直して、無事に聴けてよかった。