naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

まわしは取るものか引くものか

NHKの相撲中継の言葉使いで気になることがいくつかある。

 

まず、以前も書いたことだが、取組後の力士が例えば肘を痛そうにしている時、どのアナウンサーも異口同音に「妙義龍、肘をちょっと気にしていますね」のように、「気にしている」という表現をする。

 

それから、これは割合最近気がついたことだが、NHKでは優勝争いのトップに立つことを「先頭」と称する。「大栄翔、これで単独トップに立ちました」とは絶対に言わない。これもどのアナウンサーも「単独の先頭」と言う。

 

そして、今場所ちょっと気づいたのが、「まわしを引く」「上手を引く」という言い方が目立つことだ。

 

これは私の記憶のレベルだが、中学校から半世紀以上相撲放送を観てきて、NHKではアナウンサーも解説者も一貫して「まわしを取る」「上手を取る」と言ってきたと思う。

 

大学に入った頃から、テレビ朝日の「大相撲ダイジェスト」を観るようになったが、この番組では銅谷志朗アナ始めどのアナウンサーも「まわしを引く」と言っていた。それまで聞いたことがない言い方で、「貴ノ花、まわしが引けません」などというのを聞くと、少々のとまどいがあったものだ。

 

NHKは「取る」、民放は「引く」、そんな区別で記憶していた経過から、NHKのアナウンサーの多くが「引く」を使うようになった(昨日、9日目は三瓶アナも使っていた)のが、誠に個人的にではあるが、へえ、と思えた次第。

 

やっぱり、まわしは「取る」がいいな。「引きつけるために取るもの」ではあるけど、個人的には。