5月26日(日)、浦安シティオーケストラの定期演奏会本番が終了した。
10:00から最終ステージリハーサル。9時過ぎにホールに入った。
リハーサル前、少しさらった。
最終リハーサルは、本番曲順通り。ベルリオーズ「ローマの謝肉祭」、チャイコフスキーのヴァイオリン・コンチェルト、「悲愴」、アンコールの順である。
(これまでの練習は、管の編成の都合だろう、最初にコンチェルト、次がベルリオーズ、最後に「悲愴」の順だった)
リハーサルは、ベルリオーズで序奏の一部を返し練習したのを除けば、すべて1回通しただけ。12:05頃終了した。
開場は13:00、開演は14:00だ。
開場までの時間、ステージでさらうことにした。昼食は開場後にとればよい。
昨年6月に会社をリタイアして平日にも家で個人練習をするようになった。加えて今回はトップである。これほど個人練習を積んだ上で臨む本番は初めてだ。
その上で開場まぎわのステージでさらっているのは、あたかも試験会場に入室してから試験開始まで参考書を開いているみたいな感じがした。
スタッフの動きから開場の雰囲気が濃くなったと感じたので、30分余りで切り上げた。試験同様、あとは運を天にまかせるしかない。
楽屋フロアの2階に上がって、朝コンビニで買ってきた昼食をとる。
今回は、打ち上げに出ないので、家から本番衣装を着てきたので、着替えはない。
かつて毎回行われていた開演前のホワイエコンサートが今回から復活した(コロナ禍で中止していた)。4団体がエントリーしたと聞いていたが、聴きには行かなかった。
今回はトップとして本番に集中したいという気持ちが強く、気分的な余裕があまりなかった。前日練習やこの本番当日、いつもなら休憩時に客席からステージの写真を撮って記事に載せたりするのだが、そういうことが一切なかった。私としては異例だ。
日 時 2024年5月26日(日) 13:00開場 14:00開演
会 場 浦安市文化会館大ホール
指 揮 河上隆介
ヴァイオリン 清水ちひろ
曲 目 ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」
舞台裏から客席をのぞくと、いつもより来場客が多いようだ。前売券は完売したと聞いていた。やはりコンチェルトがあることとメインが有名曲であることが要因だろうか。
(事後に得た情報では、900人超のお客さまだったそうだ。やはり通常よりは多い)
前週のホール練、前日のGPと、個人的にはまずまず手応えのある出来だと感じてきた。ただ、これは本番ではいつもそうなのだが、客席が埋まったのを見ると、どうしても意識の上で練習とは違ってしまう。力も入る。
「練習は本番のように、本番は練習のように」とよく言われる。練習のような本番でありたい、と思った。
結果。
うまくできたと思う。基本的には終始客席への意識は持たず、練習の時と同じ気持ちで弾くことができた。
練習では弾けていたことができなかったり、難しくて苦心していたところがやっぱりだめだったり、などちょこちょことあったものの、全般的にはまずまず悔いなく弾けた。
コンチェルトは、練習の際には一貫して弱い音で弾くようにしてきたが、お客さまが入ってソロの聞こえ方が違って感じられたので、本番ではそれまでよりは大きめに弾いた。
「悲愴」の1楽章、3楽章の、練習時にはいつも問題になっていた箇所、いつも帰り道にうちひしがれていた箇所も、前日GP段階では破綻なく弾けた(毎度言いますが個人の出来の話です)。この調子なら、と思っていたが、本番も問題はなかったと自分としては思えた。
本番前、特に直前2週間は、ほぼ毎日さらった。できるだけのことはやった、という、自信とまではいかないが、これだけ練習を積んだのだから、との気持ちを常にベースに持って弾くことができた。過去の本番ではなかったことだ。
それはあくまで弾く自分自身の気持ちの部分であり、だからと言って傍から見ても満点のトップ演奏だったわけではない。そこは次回以降、さらに練習を積んで、ということだ。
妻にも言われたのだが、4月の「「ながらの春 室内楽の和音楽祭」室内楽セミナー」に参加したことが大きかったと思う。
3泊4日、レッスンを受けるか個人練習をするか、以外に過ごし方がない時間を経験したこと。オケと室内楽の違いはあっても、「個人練習を積んで本番(レッスン)に備える」、という行為を繰り返したことで、その後、家でさらう時の気持ちの持ち方が変わったような気がしていた。
得難い経験だった、と感じる。
カーテンコールで河上先生がヴィオラを立たせて下さったところ。
アンコール曲をしみじみと演奏した後、楽器をかたづけてホワイエへ。
来聴してくれた友人知人に挨拶。
その後、ステージの撤収作業。
打ち上げは不参加とした。翌日に会社があるわけでない今、別に深酒をして遅く帰ってもいいのだが、何分にも五月場所の千秋楽だ。
まっすぐ帰って家で相撲を観ることにした。もつれた優勝争いだったし、それが正解だった。
さて次回、12月の定期演奏会は、11年ぶりとなるブルックナーの4番をメインに、ハイドン「ロンドン」、モーツァルト「魔笛」序曲である。
ヴィオラの団員は退団者、休団者が出て、今回の9人から6人に減る(今回はエキストラ2人をお招きしての11人体制だった)。
トップは下りてちょっと気楽に臨める反面、日頃の練習はエキストラがいないし人数が少ないので大変かもしれない。
あ、それから、次回はヴィオラが外配置に変更される。これも大きなことだ。
引き続き個人練習怠りなく、がんばっていく。
※本番往復に聴いた音楽
ビートルズ 青盤 2023エディション
小田和正 early summer 2022