naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

石鹸

風呂で使う石鹸。

使っていると、だんだん小さくなっていく。

小さく、薄くなってきた石鹸を、新しい石鹸にはりつけて、なじませながら使う。

いつの間にか、古い小さい石鹸は消えてなくなって、また大きい石鹸を使い始める。

その石鹸もまた、やがて小さく薄くなって・・・。

また新しい石鹸の背中にはりつけられて、消えてなくなって。

やがて新しい石鹸が、最初からそこにあったように。

そういう、消長とでもいうのか、そのプロセスが私は好きだ。
何か味わい深いものを感じる。

個々の石鹸には、使われて消え果てるサイクルがあっても、我が家の浴室には、石鹸というものは、常に、存在し続けるのだ。

命というものが、この石鹸のように、繰り返し繰り返し、新しい生を得て永遠に生きていくものだったらいいな、とふと思った。