naokichiオムニバス

66歳会社員。ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

どちらも2,100円!~ベートーヴェンの交響曲全集

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先日の記事で、ブラームスの3番のスコアを買い直した話を書いた。

高校時代、三十数年前に入手したスコアが260円。そして、今回買い直したスコアが、同じ音楽之友社のものだが、税込み1,260円。

parkoさんから、「260円はすごいですね!」とコメントをいただいた。

このスコアについては約5倍の値上がり。

他の、個々の物の物価の上がり具合がどうなんだろう。

parkoさんへのコメレスに書いたが、その後大学に入って外食をするようになった当時の記憶では、よく通った飯屋の定食類は、350円とか400円とかだった。

今のランチ定食はその倍かもう少し高いくらいだろうか。

当時の260円が、生活必需品等の物価の感覚からして、どうだったのか、よくわからない。

このスコアの末尾に、音楽之友社から出版されているスコアのリストが載っている。

シンフォニーで見ると、260円というのは高い方に属する。

ベートーヴェンだと、1番が180円、エロイカが300円、7番が280円、第九が300円。
ブラ3より高いものというと、チャイコフスキーの「悲愴」が300円、5番が330円、プロコフィエフの5番が280円。それくらいだ。

安いものだと、2ケタというのがあるよ。

魔笛」序曲、80円。「フィガロの結婚」序曲、70円。
室内楽だと2ケタのものが結構ある。

さらにその後ろにも色々載っている。

「オペラ対訳シリーズ(新書判)」。
フィデリオ」が122ページ、280円。「ヴォツェック」が80ページ、150円。「ファルスタッフ」が216ページ、360円。

面白いなあ。

一番末尾に載っている、「標準音楽辞典」が、突然3,800円。「歌劇大事典」が2,500円。
これらは、飛び抜けて高い。

さて、音楽之友社の出版物の値段の話はこれくらいにして、高校時代から今に至る物価の変動と言えば、私の場合は、レコードの値段を避けては通れない。

「卵は物価の優等生」と言われるが、レコードも、物価の優等生だと思う。

私が高校、大学の頃、クラシック、歌謡曲、ポップスを問わず、新譜のLPレコード(アルバム)の値段は、1枚もので2,200円、2,400円、2,500円。2枚組だと、4,000円、4,400円とかが主流だった。

いくつか挙げると・・・。

小澤征爾=ボストン響 幻想交響曲 2,400円 73年新譜
小澤征爾=ニュー・フィルハーモニア管 第九 4,400円(2枚組) 74年新譜
クライバーバイエルン国立歌劇場管 こうもり 4,600円(2枚組) 76年新譜
山口百恵 横須賀ストーリー 2,500円 76年新譜
井上陽水 招待状のないショー 2,300円 76年新譜
さだまさし 帰去来 2,400円 76年新譜

で、クラシックの新譜は、今いくらかと言うと、「レコード芸術」の最新号の広告で見れば。

ジンマン=チューリッヒ・トーンハレ管のマーラー10番が、2,100円(税込、以下同じ)。
庄司紗矢香ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ、2番、9番が、2,800円。
仲道郁代ショパンのピアノ協奏曲が、2,940円。

この差は、他の各種の商品に比べて驚くべきものではないだろうか。
上がっても500円、600円。率にして30%まで上昇していないし、安くなっているものさえあるのだ。

雑駁な感覚として、1970代と今とで、40年もの時が経っていながら、新譜のアルバムは、要するに2,000円台なのだ。

そして、レギュラー盤の他に、クラシックの場合は廉価盤という一群がある。

私の高校時代、「1,000円盤」という言葉があった。
それが、1973年のオイルショック(私は高校3年)で、1,000円の価格をもちこたえられなくなり、それまで1,000円で出ていたレコードが、1,300円くらいに値上がりした。
同じレコードに、値段の変更を示すシールが貼られたのをおぼえている。

しかし、そういうことはあったにしても、今も、例えばDENONのクレストシリーズは、税込み1,050円であり、廉価盤のジャンルが1,000円台であることは、これもまたレギュラー盤同様に、変わっていないのだ。

やっぱり、レコードは物価の優等生と言えるだろう。

さらに。

クラシックの輸入盤では、既に「モトをとった」昔の音源を、ボックスの形で破格の値段で販売するということが行われている。

写真のボックス。

左は、クリュイタンス=ベルリン・フィル、右は、バーンスタインニューヨーク・フィルの、それぞれベートーヴェン交響曲全集。

これが、いずれも税込み2,100円なのだ。

クリュイタンス盤は、シンフォニー9曲の他に、序曲3曲で、5枚組。

バーンスタイン盤は、シンフォニー9曲の他に、序曲5曲と、スターンのヴァイオリン協奏曲もついて、6枚組。

何と言う値段だろう。

単なる計算で、1枚あたり、420円と350円。

それだけでも破格だが、無名の指揮者やオーケストラの演奏ではないのだ。

新譜1枚分の値段で、ベートーヴェンの全集が買えるんだったら、手が出るのも当然だよね。

クリュイタンスの演奏が、日本において、全集盤として発売されたことがあったかどうか、知らない。

しかし、バーンスタインの方は、間違いなく、全集盤として、当時出ているはずだ。
その時の値段がどうだったのか、今、手元には当時の「レコ芸」もなく、わからないが、関連で言えば、73年に新譜として出た、ベームウィーン・フィルベートーヴェンの全集は、序曲3曲を含む9枚組で、15,000円だった。37年前のことだ。
その少し前にリリースされたはずのバーンスタイン盤も、おそらく似たような価格設定だったと推測する。

それが、40年を経て、2,100円。

却って、これでいいのか? という気さえしてくる。ありがたみがないというか・・・。

でも、そう言わずに、これから順次聴いていこう。