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さだ(まさし)さん誕生日~グレープのこと

今日4月10日は、さだ(まさし)さんの誕生日である。

 

私より3つ上、65歳の誕生日だった。

 

毎年、4月10日には、そのことをちょっと思い出すというか、意識するのだが、今年は、いよいよさださんも65歳か、という節目感がある。

 

(関連して、今年9月20日には、小田(和正)さんが70歳になる。これも節目だ)

 

そんな節目に、さださんとのつきあい(と言っても、面識があるわけではないが)も、ずいぶん長くなったなあ、と思った。

 

私がグレープというユニットを知ったのは、高校3年の時。受験勉強のさなかだった。

 

自室のラジオで聞いていた何かの音楽番組で、「雪の朝」を聴いたのが最初だ。

 

ヴァイオリンを使うユニットが出てきたんだ、という驚きがあったのを、今でも鮮明に覚えている。

 

つまり、この時、さださんは21歳。かれこれ44年のつきあい(だから面識はないってば)になるわけだ。

 

翌年、私は大学に入学したが、グレープは夏頃に「精霊流し」でブレイク。同じ頃、山本コウタローとウィークエンドの「岬めぐり」がヒットしていたと思う。

 

グレープに入れ込んだのは、実家の母と妹が先だった。私は、「精霊流し」の譜割り、「きょー・ねんの あー・なたの おー・もいで が」という4分音符プラス3連符のパターンが、器楽的に過ぎる気がして、ちょっとさめた見方をしていた。
メロディとすれば、1拍を4分音符+8分音符に割る3連符にして、「きょーね・んーの あーな・たーの おーも・いーで が」が自然だろう、と。

 

ただ、その後の「追伸」に「鴎外」が出てくることや、「朝刊」の「高田の背番号」など、歌詩の非凡さに気がつくようになってきた。

 

グレープの「セイ!ヤング」(何曜日だったかな)は、毎回カセットテープに録音しながら聴いていた。

 

確かそんな時期、グレープとダカーポが、大学祭でジョイントコンサートをやったことがあり、聴きに行った。さださんが、ヴァイオリンを弾くだけではないことを知ったのは、この時だ。

 

(30年余り後、ブログとmixiを通じて親しくなった方が、そのコンサートを同じ会場で聴いていた別の大学の女子学生だったということがわかった)

 

そんなことで、既にグレープに一目置くようになっていた私だが、とどめを刺されたのは、「フレディもしくは三教街-ロシア租界にて-」だった。

 

「コミュニケーション」に収録されるこの曲を、「セイ!ヤング」で先に知った。確か、後に「三年坂」としてリリースされる、中野サンプラザでのライブの模様だったと思う。

 

歌詩の物語性に引き込まれた私は、カセットに録音したものを再生して、手元のノートに書き取った。そして、「この詩を書いたのが、さだまさしその人だとすれば、大変な人だ」と思っていた。

 

(余談だが、「租界」は、当初「祖国の祖に世界の界」と、誤って説明されていた)

 

その後、レコードが出て、クレジットにさださんの名前を確認して、まさに、とどめを刺された、という感じであった。一生この人についていこう、と思った。

 

しかし、そんな矢先の解散発表。さださんの肝炎と鼻炎が解散の理由とされた。

 

1976年のラストツアー。母、妹と、新宿の厚生年金会館に聴きに行った。

 

伝説の共立講堂のコンサートは、その前後だったと思うが、その時の録音はラジオで放送され、カセットに録音したものを、宝物のように聴いた。

 

(これも余談だが、そのラジオ番組のMCを務めていたのが、伊武雅刀である。当時は伊武マサユキと言っていた。「いよいよ涙の第2部に入っていきます!」などのMCは今でも覚えている)

 

最後の最後、4月に長崎で行われた文字通りのラストコンサートは、「セイ!ヤング」で放送された。引っ越したばかりの、国立のアパートの部屋で、日本酒を飲みながら、涙にくれた。

 

しかし、結果として、半年後に、さださんは「帰去来」でソロデビュー。吉田(正美)さんも、「茶坊主」としてのアルバムを同時期にリリースした。

 

以後についても、語りたいことは尽きないが、とりあえず、今日はグレープの話(走り書き、なぐり書きだが)で終わることにする。

 

まだ65歳。今後も末永く活躍を願う。

 

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