naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

76年4月グレープの解散

何か、最近、昔話が多いな・・・。

 

キャンディーズ解散30周年の記事を書いたが、同じ4月のこの時期の解散というと、何といってもグレープである。

 

精霊流し」のリリースが74年、私は大学1年だった。
そして、解散は、76年4月。3年生になった時のことだ。

 

グレープとの出会い、没頭については、また改めて書こうと思うが、解散の予定を知った時は、本当にショックだった。
グレープは「セイ!ヤング」のパーソナリティを務めており、その放送の中で、解散の事情などについて、さだ(まさし)さん、吉田(正美)さんの口から語られた。
(この時、「もし再結成したら、グループ名は「レーズン」?」という話が、冗談で語られていたが、これは、15年後の91年に現実のものとなった)

 

最後のコンサートツアーが行われ、私は、新宿の厚生年金会館で行われたコンサートに、母と妹と3人で行った(グレープのファンになったのは、私より母と妹の方が早かった)。

 

前売りチケットは、新宿駅か駅の近くにプレイガイドがあって、そこに買いに行った。冬のことだったと思う。
前売り開始日の早朝に、小平の下宿を出た。
始発電車前だった。西武多摩湖線一橋学園駅から国分寺までを歩いた。途中、自動販売機で缶入りのお汁粉を買って、手を温めながら歩いた。
そして、国分寺からは中央線(国鉄)で、新宿へ出た。チケットは無事に買えた。

 

その厚生年金でのコンサートの前か後かわからないが、神田共立講堂でのコンサートがあった。このコンサートの模様は、FMで放送され、カセットに録音したものを、宝物のようにして繰り返し聴いた。

 

一昨年、この神田共立のライブ音源がCD化され、当然に買ったが、聴くのが何かこわい気もして、実はいまだに聴いていない。
  ※過去記事「グレープ解散30周年~共立講堂ライブを予約」
     https://naokichivla.hatenablog.com/entry/24691781
  ※過去記事「グレープ「伝説の神田共立ライブ」を購入」
     https://naokichivla.hatenablog.com/entry/30499975
 
そして、グレープの最後の最後のコンサートは、彼らの出発点である長崎で行われた。

 

そのコンサートの模様は、「セイ!ヤング」のグレープとしての最終回(翌週からはパーソナリティが甲斐よしひろに交代)で放送された。

 

セイ!ヤング」最終回の放送日。私は、風呂に入って身を清めたかどうかはおぼえていないが、とにかく極度に改まった気分で放送を待った。

 

ラジカセの録音も、いつも通りにセット。

 

当時、私の大学は、前期2年が小平キャンパス、後期2年は国立キャンパスでの勉強。
数日前に、2年間暮らした小平学園西町の下宿から、国立市のアパートに引っ越したところだった。

 

住み始めたばかりの6畳の部屋のテーブルに、私は日本酒を用意した。

 

自分の部屋で一人で飲むという習慣はなかったのだが、この日ばかりは、やはり飲まずにいられない気持ちだった。

 

さださん、吉田さんの番組MCをはさみながら、最後のコンサートが放送された。

 

聴くにつけ、飲むにつけ、酔うにつけ・・・。

 

・・・泣いたなあ、あの時。

 

放送終了は、確か3時だったと思うが、あきらめきれない気持ちを抱えながら、テーブルをかたづけてふとんを敷いて寝たのだった。

 

この時は、ほんとに、もう彼らの音楽は聴けないのだ、とお先真っ暗な気持ちだったが、結果としては、その年、わずか半年あまりで、さださんも吉田さんもそれぞれにアルバムを発表してくれた。

 

吉田さんのアルバム2タイトルも、昨年再発売された。
  ※過去記事「驚喜の復刻~吉田正美茶坊主「Tree of Life」」
     https://naokichivla.hatenablog.com/entry/51142767

 

今でも時々、さださんのステージやアルバムでは、二人揃っての演奏もされている。
解散当時には想像もできなかった。
本当に幸いなことだ。