naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

熱いケルテスのモツレク

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長崎で海を見ながら聴いた、イシュトヴァン・ケルテス=ウィーン・フィルモツレク

この演奏は、初めて聴いた時に、その「熱さ」に驚いた。
その印象は今回も変わらない。

ともかく何というのか、声楽も管弦楽も、全員が平熱でなく、37度5分くらいに熱が上がった状態で演奏している感じなのだ。
情熱的な演奏であるのはもちろんなのだが、音そのものが熱を持っている。

この曲のこういう演奏は他には聴いたことがない。

テンポは、今自分たちが演奏しているのとは違うところが多い。
S先生のテンポの方が独特な部分もあるのだが、レックストレメンデなどは、我々の演奏を基準にすると倍くらい遅いテンポである。

この演奏は1965年の録音だが、その熱さ、テンポ感などはやはりその時代の感覚あってのものかもしれない。

私としては、この曲はもう少し平熱状態の落ち着いた演奏の方が好ましく思う。

自分で演奏していながら楽譜の読み込みがまだまだ足りないのだが、今回この演奏を聴きながらスコアを見て、全曲の終始和音に第3音がないことに初めて気づいた。
てっきりDdurの和音かと思っていたのだが・・・。
ブルックナーの9番の第1楽章の終始和音と同じだ。