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AIフルトヴェングラー

今日の日本経済新聞、「The STYLE」ページの「文化時評」に、AI美空ひばりが取り上げられていた。

 

昨年の紅白歌合戦で話題になった、このAI美空ひばりについては、その後、様々な毀誉褒貶の意見があった。

 

私個人は、実際には存在しなかった楽曲、歌唱を、ここまで美空ひばりっぽく作り上げた「技術」については、感心するものの、そこまで。音楽的な観点からすれば、意義を感じない。

 

ただ、今日の新聞記事を読んでいて、ふと新しい思いつきが頭に浮かんだ。

 

フルトヴェングラーの遺した録音を、優秀なステレオ録音で蘇らせることはできないか、というものだ。

 

例えば、あのバイロイトの「第九」の、フルトヴェングラーのテンポの動きやダイナミクスの変化を解析し、オーケストラの音自体は、最新の、これも例えば、ネルソンス=ウィーン・フィルの録音を素材にして再現できたら、という思いつきだ。

 

これは、あくまで「技術の利用」の次元の話だ。そこで再現された、「デジタルステレオ録音のフルトヴェングラーバイロイトの「第九」」は、「AI美空ひばり」が美空ひばりその人でないのと同様、その時にその場所で演奏された「第九」ではない。

 

しかし、我々は、もう何十年も、フルトヴェングラーの貧しいモノーラル録音を、自分の耳で補いながら、「きっと、マイクの前で繰り広げられたのはこんな演奏だったのではないか」と想像しながら聴くことを続けてきた。

 

「AIフルトヴェングラー」は、フルトヴェングラーの演奏そのものではないにせよ、そうした、想像を補助するよすがにはなるのではないか。

 

もともとセピア色だった写真を、カラー写真に加工する技術がある。そのそれと似たようなイメージだ。

 

個人的には、AIの「技術」としての側面を、そんな形で見せて(聴かせて)もらえたら、と思ったりする。

 

商業ベースに乗るアイデアではないだろうが、個人でそんな加工を手元でできるようにならないだろうか。例えば、個人が、スマートフォンで撮影した動画をネット上にアップするなどということは、ちょっと前までは思いもよらないことだった。案外、そう遠くない時期に、実現するかもしれない。

 

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