朝日新聞土曜日の別刷り紙面「be」で、10月から新しい企画が始まった。
誰もが知っている歌、映画、ドラマなどを、読者のアンケートをもとにランキングして紹介するというものだ。
その初回のテーマが、小田和正。「今こそ!聴きたい、小田和正さんの名曲」。
3日(土)の紙面に掲載された。
↓ これ
これに先立つ8月、小田さんのWebサイトに、この企画のことが載った。
そこからリンクをたどって、朝日新聞社のサイトへ行くと、アンケートが出てきた。
(楽譜の裏紙を使ってプリントしたものをスキャンしたので、チャイコフスキーの弦楽セレナーデが裏映りしてますが・・・)
当然これは回答せねばなるまい。
考えながら回答した。
こちら。
Q1の、「今こそ聞きたい」5曲は以下。
そのままの君が好き
風と君を待つだけ
the flag
その日が来るまで
hello hello
原則、ベストアルバム「あの日あの時」収録曲と、その後発表の4曲から選ぶように、とされていたが、候補外の「hello hello」を入れてしまった。
Q3の、「曲にまつわる想い出やエピソードなど」には、Q1の5曲と関係なく、「愛を止めないで」、「my home town」をとりあげた。
それから1ヶ月半が経過。いよいよ現実の紙面に新企画第1回が掲載された。
ランキングはこうなっている。
1位 言葉にできない
2位 さよなら
3位 ラブ・ストーリーは突然に
4位 君住む街へ
5位 愛を止めないで
6位 風と君を待つだけ
7位 YES-YES-YES
8位 生まれ来る子供たちのために
9位 秋の気配
10位 会いに行く
オフコース時代の曲が7曲、ソロになってからの曲が3曲。今年デビュー50周年の小田さんは、オフコースとしての活動が概ね20年、ソロが30年だが、トップ10はこういう比率になっている。
従って、年代的には古い曲にかなり偏っている。2000年代の曲は、「会いに行く」、ただ1曲。その次に新しいのは、1992年の「風と君・・・」。これとて28年前の曲だ。昔の曲、即ち今に至るまで長く歌い続けられている曲ばかりでもある。
私が選んだ5曲では、「風と君・・・」だけが入っている。
なるほど、こうですか。
なかなか興味深いものがある。
まず、世間的に「小田和正」の曲、と言えばこれ、という曲でトップ3が占められている。ここはなるほど、と思う。順位の上下はともかく、この3曲は鉄板だろう。
一方、4位以下については、一般的に知られたヒット曲がほとんどない。
「風と君・・・」以外の6曲は、どれもシングル盤としてリリースされているものの、セールス的にヒット曲と言えるのは「愛を止めないで」くらいだ。
「会いに行く」は、「めざましテレビ」のテーマ曲として1年流れたので、テレビを通じて知っている、という人が多いかもしれない。
この2曲を別にすると、テレビ露出のほとんどないオフコース、小田和正であれば当然のことだが、小田さんに特段の関心がない一般国民でも知っている曲は、せいぜいトップ3の3曲となるのではないかと思う。
そこで考えるのだが、4位以下は、一定レベルの小田ファン、それもツアーに足を運ぶ人たちが選びそうな曲と言えるのではないだろうか。
「ライブにおける重要性」という観点から見た場合、4位以下の曲は、どれも腑に落ちるのだ。トップ3とは別の意味での、なるほどである。
とりわけ、アルバムの中の1曲でしかない、「風と君・・・」は、朝日新聞の読者一般からすれば、「この曲知らない。どんな曲?」という曲のはずだ。そのような曲が、トップ10の6位に入っているのは、このランキングの中で、特に異彩を放っている部分と感じる。
記事に引用されている回答者のコメントを見ても、結構コアなファンの視点を感じさせるものが多い。
引用されている小田さん本人の発言も、深いものがとりあげられている。
つまり、記事の作り方として、表層的なランキングものにとどまらない掘り下げを感じるのだ。
第2回以降、どのようなテーマがとりあげられるのかわからないが、それぞれのテーマがどう書かれるのか、楽しみだ。
※過去の関連記事
「小田和正という生き方」に寄せた文章ご紹介
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/59586938
小田和正好きな曲ベストテン2015
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