8日(水)、J:COM浦安音楽ホールで行われた、MOZART SINGERS JAPANの「フィガロの結婚」を聴きに行った。
2025年、最初の演奏会である。


MOZART SINGERS JAPANは、ピアノ伴奏によるモーツァルトのオペラを上演している団体のようだ。
※MOZART SINGERS JAPAN Webサイト
フライヤーにあるように、この「フィガロの結婚」は、昨年8月16日(金)、17日(土)の両日、ダブルキャストによる2日間の公演が予定されていた。
どうせなら、演出と構成を手がける宮本益光氏が伯爵を演じる初日にしようと、チケットを買い求めた。
ところが、台風の接近に伴い、16日の公演が中止となった。その後、振替上演の通知メールが届き、今回出かけたわけだ。
17日の公演は行われたので、16日のキャストにとっても、5ヶ月待った末の本番だったことになる。
※過去の関連記事
台風接近で演奏会延期
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/2024/08/16/162215
チケットはそのまま有効ということだった。開演は14:00から18:30に変更。

J:COM浦安音楽ホールへ。
夏の盛りに行くはずだった演奏会に、冬のさなかに出かけるとは、なかなか珍しい経験だ。

●MOZART SINGERS JAPAN オペラ フィガロの結婚
日 時 2025年1月8日(水) 18:00開場 18:30開演
会 場 J:COM浦安音楽ホール コンサートホール
アルマヴィーヴァ伯爵 宮本益光
伯爵夫人 松原愛実
スザンナ 守谷由香
フィガロ 植田雅朗
ケルビーノ 上久保沙耶
マルチェッリーナ 藤井麻美
バルトロ、アントニオ(二役) 池田直樹
バジリオ、クルツィオ(二役) 持齋寛匡
バルバリーナ 丹羽景子
ピアノ 髙田恵子
ダンサー 沼田来蕗、岩橋彩夏
ナレーター 鵜木絵里
演出・字幕 宮本益光
演出助手・振付 成平有子
普段室内楽を聴く時は前の方の席を選ぶが、今回は1階後方の高いところにある席にしてみた。

プログラム冊子から。






客席が暗転すると、MCの鵜木絵里先生とピアノの髙田さん(浦安市出身とのこと)が登場。
鵜木先生には、2009年の浦安市民演奏会でオペラ・ガラをやった時に出演され、浦安シティオーケストラと共演したことがある。
鵜木先生の前口上の後、オペラが始まった。
序曲はなく、すぐに1番、フィガロとスザンナの二重奏。
以後、MCをはさみつつ進行した。
男女2人のダンサーはほぼ出ずっぱりで、ステージに動きを加えていく。歌手と同じ動作をしたり、人物の内心を語りかける相手を演じたり、歌の感情をパントマイム的な動きで表現したり、演出上多彩な役割をはたしていた。
<第1幕>
2番 二重唱 フィガロ、スザンナ
5番 二重唱 マルチェッリーナ、スザンナ
6番 アリア ケルビーノ
ケルビーノは客席から登場。背が高いので、スザンナと並ぶとズボン役として良い感じだった。
ステージ上の小道具としては全編基本的に白い椅子が2つ。ケルビーノが隠れる時は黒い布をかぶせたり、視覚効果をダンサーが助けたりしていた。
7番 三重唱 伯爵、バジリオ、スザンナ
10番 アリア フィガロ
最小限の演出による演奏会形式に加え、オケでなくピアノなので、本来のオペラが観たいな、と物足りなく感じる反面、このオペラのいわばエッセンスを抽出してくれるのはこの形ならではで、ありがたくも思った。
それにしてもピアノは弾きっぱなしで大変だ。全4幕、おそらくヴォーカルスコアなのだろうから、一体何ページあるのか。
1幕に続いて2幕へ。
<第2幕>
11番 カヴァティーナ 伯爵夫人
12番 アリエッタ ケルビーノ
14番 二重唱 スザンナ、ケルビーノ
15番 フィナーレ
髙田さんは譜めくりをつけず自分でめくっていた。フィナーレなどはあわただしく大変そうだった。
2幕が終わったところで15分の休憩。
「フィガロ」は、宇奈月オペラで2回弾いている。宇奈月現地で1回、東京公演で1回。
その時のことを思い出しながら聴いた。
「フィガロ」はやっぱりいいなあ、とつくづく思う。まあ、モーツァルトのオペラは、聴くたびにどの作品もいいなあ、と思うのだが。
<第3幕>
17番 二重唱 伯爵、スザンナ
18番 レシタティーヴォとアリア 伯爵
19番 六重唱 マルチェッリーナ、フィガロ、バルトロ、クルツィオ、伯爵、スザンナ
20番 レシタティーヴォとアリア 伯爵夫人
21番 二重唱 スザンナ、伯爵夫人
23番 フィナーレ
21番、手紙の二重唱がとりわけ美しかった。
<第4幕>
27番 カヴァティーナ バルバリーナ
28番 レシタティーヴォとアリア スザンナ
29番 フィナーレ
カットされたナンバーもあったが、不足は感じなかった。
全編にわたり、MCと歌手の関わり方が面白くて秀逸。ステージ上方に出る字幕も独特の表現がされたり、これらは演出・構成の宮本さんの手腕なのだと思った。
あっという間に4幕まで終わり、カーテンコールは3幕フィナーレの行進曲がピアノで奏でられる中、手拍子と大きな拍手に包まれた。
20:53、終演。
しかし、「フィガロの結婚」とは何というオペラだろうか。モーツァルトのオペラはもちろんどれもいいが、「フィガロ」はやっぱり「奇跡のオペラ」だとつくづく感じさせられた公演だった。
通常のオペラとして観てみたい気にもなったし、このホールでこのスタイルで別の演目を聴きたいとも思った。
そして何より、またどこかで演奏する機会が持てたら。
5ヶ月越しの振替公演、聴けてよかった。