９月場所初日

話題の目玉、朝青龍、白鵬とも、場所前の調整は今一つと伝えられる９月場所。
個人的には、白鵬の横綱昇進と、把瑠都の大暴れを期待したいところだ。

豊真将は、十文字相手に今場所も持ち前の低い体勢。攻めもそれなりに見せて、いい相撲だった。

豪風と白露山はもつれた。物言いはついてもよかった相撲。

高見盛は朝赤龍に力強い相撲。右四つのいい形を作った。

旭鷲山に垣添も微妙。これも少なくとも物言いがあってもいい相撲だと思う。

妻の見方では、皇太子ご一家の観戦もあり、スケジュールに変更ができないからではないかという。確かにそういうこともあるかもしれない。

安馬が豊ノ島にいい相撲。
基本は突き押しの相撲だったが、立ち合いからしばらく攪乱気味の動きも見せた。
この人は、身体がないのだから、こういう作戦があってもいいと思う。

雅山が、安美錦に黒星。
大関再挑戦に向けての緊張を隠さない場所前の取材だったようだが、やはりその通りだったか。
立ち合いの踏み込みがまったくなかった。
左前まわしに手がかかった瞬間に出し投げを打った安美錦の巧さをほめるべきだろうが。
こういう昇進のケースなどで、｢自分の相撲がとれれば｣とよく言うが、それがいかに難しいことか、と思わされる一番だった。

栃東は、時天空をうまく攻めたが、ちょっとあわてて出たことで、時天空の懐の深さにやられた。

琴欧州が、久しぶりにこの人らしいいい相撲。玉乃島に、左まわしをさぐりながら、しかしそれにはこだわらず、頭を下げて出た。
今場所、自分の相撲を取り戻してくれればいいのだが。

魁皇は全然だめ。
踏み込みも当たりもなく、露鵬に攻め込まれて、はたきに落ちた。
まったくいいところがない。勝つつもりで土俵に上がったのか、とさえ言いたい相撲。

千代大海が把瑠都を圧倒。
失礼ながら、この一方的な相撲は予想外。
確かに当たりはよかった。そして、右からのおっつけがちょうどいいタイミングでツボにはまった。
把瑠都としては、立ち合いにがばっとひっぱりこめば違った展開になったかもしれないが。

場所前の調整が心配された白鵬が、稀勢の里に黒星。
白鵬としては、悪くない相撲だった。
踏み込みもよかったし、張り差しから二本差し。
しかし、少し攻め急いだことは否定できない。
稀勢の里の体も飛んで、やや微妙ではあったが、白鵬としては結果として不用意な相撲だったことに違いはない。
先場所同様の初日黒星。さて今場所はどうか。

不調が伝えられている朝青龍は、黒海に完勝。
立ち合い右前まわしをすばやくとるがはやいか、厳しい攻めで黒海を一蹴した。
直前の白鵬の相撲を見ていると、これが現に横綱である人と、これから横綱になる人の違いかと思わされる。