naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

三鷹から国立まで歩いた日

26日(木)、会社からの帰り道、突然、「学生時代、三鷹から国立まで歩いたこと」を思い出した。
何の脈絡もなく思い出した。何故思い出したか、よくわからない。

それは、今からちょうど30年前。大学4年の、たぶん5月か6月くらいのことだったと思う。

その日、国立在住の私は三鷹にいたのだが、終電がなくなってしまった。

近くに泊めてくれる知り合いはなく、ましてタクシーで国立まで帰る金などない。

よし、国立までは地続きなのだから、歩いて行けば着く、と歩き始めたのだった。
おそらく、その気になってさがせば、夜明かしができる喫茶店か映画館はあったはずだが、その時は、国立まで歩いて帰る、という自分の思いつきに、ちょっと高揚した気分になっていた。

で、ほんとに歩いたのだ。国立まで。

三鷹→武蔵境→東小金井→武蔵小金井国分寺→西国分寺→国立

中央線、6駅分を歩いた。
時刻表で、この6駅の営業キロ数を調べてみたら、10.4km。

道を知っている訳ではない。ただやみくもに西に向かって歩いた。
今から思うと、いけないこと(確か犯罪になる)だが、かなりの区間は、線路の上を歩いた。
道路を歩いて、変な方向へ行くよりは、確実だと思ったのだ。

今でも覚えているが、ひと駅に30分かかった。
上記10.4kmを6で割ると、平均1.73kmだ。
およそ3時間かけて、見覚えのある国立に入った時には、空が白々と明けてきていた。
誰に命じられたわけでない、自分の物好きでやっただけのこの愚挙を完遂したことと併せ、非常に感動したものだ。
バッカだねえ。若かったとしか言いようがない。
金はなかったが、ヒマだけはあったあの頃。

今ふりかえると、やはり、はたちそこそこの若さだったから歩き通せたんだと思う。
寒い時期でなく、また雨が降っていたりはしなかったから、というのもある。

アパートにたどりついて、ふとんに倒れ込み、爆睡したことは言うまでもない。

それにしても、何故こんなことを今思い出したのだろう。
最近、このブログ、昔話が多いのだが、昔のことばかり考えるようになったら、ちょっと危ない、とも言われる。
何かよくない兆候かな。ほどほどにしないと。