９月場所14日目、ひとこと

魁皇が勝ち越し。福岡に戻れることになった。
日本人唯一の横綱大関は、これでもう２場所は番付に残れる。

私自身は、再三書いているように、８勝がやっとの大関がどうなのか、という気がしている。
今日のＮＨＫの放送でも、大関としての成績をあげていないことを認めつつ、今の魁皇はそういうものを超越したところで、ファンの支持を得ている、としていた。

それではまるで、朱鷺とか、何かの絶滅危惧種の生物ではないか、と思うが、マジな話、日本人の横綱大関が絶滅寸前なのは事実だという、切ない話。

早く誰か上がってこい、日本人力士。安心して魁皇が辞められるように。

そこで、今日の魁皇の相手だった稀勢の里。

今日のこの一番で、稀勢の里の限界というか、どうにもならない面を見たね。

左四つ、互いに上手がとれない状況から、どうしてああも攻め手がないんだろうか。

魁皇に引導を渡すべき若手のホープが、息も絶え絶えのロートル大関に先に上手をとられ、寄られたら何の抵抗もできない、という情けなさ。

稀勢の里が、大関候補でも何でもないことを、誰もが知っただろう。

白鵬が琴欧洲を圧倒して61連勝。ここへきての琴欧洲の調子からすると当然だが、今日の白鵬はいささか雑な相撲だった。
西土俵に寄った時に、勝負がつけられなかったこと。以後も前日の把瑠都戦のような厳しさよりは強引さが目立った。
とは言え、琴欧洲が相手のそうしたスキを衝けるはずもなく・・・。

さて明日。白鵬が62連勝目に挑む相手は日馬富士だが、今日は把瑠都に完敗して８勝６敗では、ちょっと期待は持てない。

いよいよ４場所連続の全勝優勝、そして、来場所に興味をつなぐ62連勝、可能性は大だ。
有終の美を飾る内容を期待したい。