naokichiオムニバス

66歳会社員。ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

白鵬の連勝ついえる

11月場所2日目。目を覆う不入りの中での歴史的一番となった。

64連勝ならず。

それにしても、白鵬の相撲が、信じられないほど悪かった。

初日の栃ノ心戦は、落ち着いた相撲だったのだが、一体どうしたことか。

立ち会いの張り差しもよくなかったし、その後の攻防の中での足腰の構え、足の運びが明らかにおかしかった。

一番の悪手は、左四つになって向正面に攻め込まれたところでの左すくい投げ。

双葉山も、あの安藝ノ海戦で、右からすくい投げを打って墓穴を掘った内容だったことを思い出した。

相撲に乱れが見られた先場所中盤よりも悪い内容だったと思う。

最近の白鵬らしからぬ、平静を欠いた相撲だった。

「あと6つ(あるいは7つ)」の意識からということなのか。

やはり69連勝には届かなかったか、と惜しみつつも、個人的には、双葉山越えを観たかったというよりは、63連勝も充分立派じゃないか、という気持ちが強い。

誰しもいつまでも勝ち続けられるはずはない。いつかどこかで連勝は止まる。

先々場所、大鵬の記録を抜き、先場所、千代の富士の記録を抜くか、という過程に、それぞれの思いを抱きながら観てきて、さらにその後、よく63まできたなあ、と思うのだ。

先場所、60の大台に乗せただけでも大したものだという感覚があった。

そして、双葉山の69がやはり容易に届かぬ巨峰だったことに、いささかの安堵もないではない。
大鵬の記録、千代の富士の記録を実際に観た(しかし双葉山の記録は観ていない)私の世代故だろうか。

大鵬も、千代の富士も、自己最高の連勝を記録したのは、ふりかえってみれば、力士生活の晩年に近くなってからだった。

その点、白鵬はまだ若いので、ケガや病気がなければ、再度のチャレンジも可能かもしれない。

その時には、今回の経験を糧にしてもらいたいものだと思う。

双葉山は、安藝ノ海に破れた後、さらに2敗し、3連敗を重ねている。
双葉山にして、連勝ストップのショックが大きかったということなのだろうか。

白鵬の3日目以降は、はたして?

ところで、その双葉山の敗戦は場所の4日目。そして、大鵬46連勝ならずの一番は2日目。今回の白鵬も2日目だ。

そしていずれも相手は平幕力士。
歴史的連勝ストップの共通点は、序盤の平幕戦。
(千代の富士だけは、千秋楽の横綱戦だったが)

しかし、今回の立役者、稀勢の里は、今場所の番付では平幕力士ではあるが、三役経験もあるし、一般には長く大関候補と期待されてきた力士なので、対双葉山の安藝ノ海(その時点での)、対大鵬の戸田と同列には論じられない。

確かに、今回の一番、稀勢の里の相撲は実によかった。稀勢の里がいい内容であったのに加えて、白鵬が悪い内容だったので、この結果も無理からぬところだ。

これまで何度も書いてきたように、私は稀勢の里という力士の相撲を評価していない。

左四つの型は確立していないし、基本的に相撲が下手だ。
いつも気合いは充分だが、その割に受けにまわるとねばりがないし、負けた相撲に対する反省や研究も感じられない。

いい加減、大関候補と呼ばないでほしいと思っている。

しかし、この白鵬戦では、確かに力はある力士だな、とは思った。白鵬が前回金星を与えたのは、翔天狼戦だったが、あれはケガ負け的な相撲だった。
真っ向勝負の末の勝ちである点では、大きな値打ちがあると思う。

やはり何かを持っている力士であることは、認めざるを得ない、と思った。

それであれば、この歴史的勝ち星をきっかけにして、脱皮してもらいたいものだ。

双葉山の70連勝を阻止した平幕安藝ノ海は、後年、横綱にまで昇進した。

稀勢の里はどうか。

3日目以降、白鵬稀勢の里の相撲にそれぞれ注目していきたい。