これ、何だか知ってます?
「メクール」って言うんですよ。
指先にこれをつけると、すべりどめになるので、書類や伝票、あるいはお札をめくる時に役に立つのです。
だから、「メクール」って言うんだろうな。
私は、これがないと仕事ができない人間なんです。
35年前、会社に入って最初に配属されたのが、本社の経理部財務課。
新入社員の私が、最初に教わったのは、「お札を数えること」でした。
今でも得意。
で、その時に、この「メクール」を支給してもらって、これを指につけて数えるんだよ、と教わりました。
当時、ものをめくる時の補助事務用品としては、「海綿」ってのがありましたね。丸い形の柔らかいプラスチックのケースに入っていて、水を含ませて。
あるいは、指先にはめるゴムのサックもありますよね。
私の会社は「メクール」でした。
翌年、入社2年目の夏、木更津で母方の祖父が亡くなり、その時に、香典の現金の整理の仕事をすることになり、お札を数えるのに、「メクール」がないとやりにくくて仕方がないので、みまち通りに当時あった文具店で買ってきて使っていたら、喪主である叔父が、「さすが経理のプロだね」と言ったのを覚えています。
以後、経理の仕事を離れてからも、書類をいじる時に「メクール」は必須アイテム。
35年間、仕事の時は、身辺から離したことが一度もありません。
デスクでだけでなく、別室での会議の時にも、社外で打合せをする時も、遠方への出張の時にも、持って行ってます。
写真のものは、ちょうど1年前くらいに買ったもの。
会社から帰る時には、ひっくり返して蓋をする形にします。