「新制作」と表示されている。プログラム冊子によると、新国立劇場では、この作品は過去4回(2002年、2004年、2008年、2011年)。そのいずれもが、ルーカ・ロンコーニの演出だったが、今回は、ヴァンサン・ブサールの演出。
中に入ると、ヴィオレッタ役が変更になったとの貼り紙があった。ただ、チラシやプログラム冊子は、変更後の歌手が表示されているので、急な変更ではなかったようだ。
浦安市民演奏会などで共演させていただいた経験のある先生方が3人出演。
オペラで何度かご一緒した須藤慎吾先生が、ドゥフォール男爵。昨年末の「第九」のソリストをお願いした山下牧子先生と小原啓楼先生が、それぞれフローラ、ガストン男爵役だった。
オペラで何度かご一緒した須藤慎吾先生が、ドゥフォール男爵。昨年末の「第九」のソリストをお願いした山下牧子先生と小原啓楼先生が、それぞれフローラ、ガストン男爵役だった。
我々の座席は、1階22列の21番、22番。1階席の最後列だが、左右の位置としてはちょうど中央付近。良い席だった。
舞台装置は、さほど豪奢さのないシンプルなものだった。
舞台の床を横長の長方形ととらえた場合、それを時計回りに少し回転させた形になっている。つまり、舞台上手手前の角がオケピットの上にはみだしているような形だ。
また、舞台左手が一面鏡になっていたのも特徴的だった。
舞台の床を横長の長方形ととらえた場合、それを時計回りに少し回転させた形になっている。つまり、舞台上手手前の角がオケピットの上にはみだしているような形だ。
また、舞台左手が一面鏡になっていたのも特徴的だった。
全編を通じて、ステージ上に、ピアノが置かれた。
最初のパーティーの場面では、ワイングラスのタワーが置かれ、2幕のパーティーでは、ギャンブルのテーブルに使われ、そして最後の3幕では、ヴィオレッタが横たわる死の床となった。
最初のパーティーの場面では、ワイングラスのタワーが置かれ、2幕のパーティーでは、ギャンブルのテーブルに使われ、そして最後の3幕では、ヴィオレッタが横たわる死の床となった。
3幕のオペラだが、休憩は1回。
1幕と2幕の間には、しばしの時間があったが休憩は置かれず、2幕1場までで休憩となった。
そして、休憩後は、2幕2場のパーティーの場面から始まり、終幕まで。
こういう切り方は、普通なのだろうか、珍しいのだろうか。
1幕と2幕の間には、しばしの時間があったが休憩は置かれず、2幕1場までで休憩となった。
そして、休憩後は、2幕2場のパーティーの場面から始まり、終幕まで。
こういう切り方は、普通なのだろうか、珍しいのだろうか。
休憩時のスイーツ。
今回の演出で一番印象に残ったのは、3幕で使われた紗幕。
手前にいるヴィオレッタと、その近くにいる、アンニーナ、アルフレード、ジェルモン、医師とを隔て遮るように紗幕がおりているのだった。
3幕が開いた時点からそのようになっており、つまり、ヴィオレッタとそれ以外の人物が、もはや交わることができないとうかがわせる演出だった。
手前にいるヴィオレッタと、その近くにいる、アンニーナ、アルフレード、ジェルモン、医師とを隔て遮るように紗幕がおりているのだった。
3幕が開いた時点からそのようになっており、つまり、ヴィオレッタとそれ以外の人物が、もはや交わることができないとうかがわせる演出だった。
合唱とオケに拍手を贈りたい。
それにしても、「ラ・トラヴィアータ」というオペラは、やはりわかりやすいな、と思った。
ストーリーも音楽もわかりやすい。
歌が、1番、2番とできているものが多いし、ファーストヴァイオリンが歌のメロディをなぞる書き方が多いのも、わかりやすいと思う。
聴いていて、何か歌謡曲みたいだなあ、と思った。つまり大衆性。
初めてオペラというものに接する人には、まず「カルメン」、とこれまで思ってきたが、「ラ・トラヴィアータ」は、それ以上に適切な演目かもしれない。
ストーリーも音楽もわかりやすい。
歌が、1番、2番とできているものが多いし、ファーストヴァイオリンが歌のメロディをなぞる書き方が多いのも、わかりやすいと思う。
聴いていて、何か歌謡曲みたいだなあ、と思った。つまり大衆性。
初めてオペラというものに接する人には、まず「カルメン」、とこれまで思ってきたが、「ラ・トラヴィアータ」は、それ以上に適切な演目かもしれない。
このところ忙しく、体調面でのコンディションが今一つな中を出かけたが、ヴェルディの音楽に力をもらった気がした。
劇場を出て、初台の駅のホームに向かう途中、ヴァイオリンやチェロを背負った人が何人もいた。オケの人って、ほんとに帰るのが早いね。びっくりする。
まあ、打ち上げとかはないんだろうけど(笑)、それにしても、我々が席を立つ時にまだピットにいたはずの楽員が、着替えも済ませた上で、ほぼ同時に駅に来るというのは。
まあ、打ち上げとかはないんだろうけど(笑)、それにしても、我々が席を立つ時にまだピットにいたはずの楽員が、着替えも済ませた上で、ほぼ同時に駅に来るというのは。
あ、あと、オケについて妻が漏らしていた不満。
開演前、ピットで多くの楽員がさらっていたのだが、例えばヴァイオリンで、1幕最初の音楽のメロディが聞こえてくる。
あれはいけない、というのだ。
聴衆としては、開幕してからその音楽を聴きたいのであって、開演前にそれが耳に入ってしまうのはやめてほしい、と。
さらうなら、別の曲にしてほしいと言っていた。
開演前、ピットで多くの楽員がさらっていたのだが、例えばヴァイオリンで、1幕最初の音楽のメロディが聞こえてくる。
あれはいけない、というのだ。
聴衆としては、開幕してからその音楽を聴きたいのであって、開演前にそれが耳に入ってしまうのはやめてほしい、と。
さらうなら、別の曲にしてほしいと言っていた。