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マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル

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ポリーニ、4年ぶりの来日公演。

 

昨9日(土)、ミューザ川崎での公演に行ってきた。

 

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今回は、2種類のプログラムが用意されているが、その中では、シューマンの幻想曲が一番聴きたい。この曲が東京で演奏される16日(土)は、マウントあさま管弦楽団の本番と重なるため、同じプログラムの川崎に出かけることにしていた。

 

ところが、直前になっての曲目変更で、シューマンがプログラムから消えてしまった。16日の東京公演は変更なしで、誠に悔しい話となった。

 

プログラム冊子に、曲目変更のメモがはさみこまれていた。

 

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当初、後半に予定されていたショパンが前半に移り、冒頭に嬰ハ短調前奏曲が追加。そして、シューマンがはずされた代わりに、ドビュッシー前奏曲集が、後半に配された。

 

マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル

 

日 時 2016年4月9日(土) 18:15開場 19:00開演
会 場 ミューザ川崎シンフォニーホール
ピアノ マウリツィオ・ポリーニ
曲 目 ショパン 前奏曲嬰ハ短調作品45
     ショパン 舟歌嬰ヘ長調作品60
     ショパン ノクターンヘ短調作品55-1
     ショパン ノクターン変ホ長調作品55-2
     ショパン 子守歌作品57
     ショパン ポロネーズ第6番変イ長調作品53「英雄」
     ドビュッシー 前奏曲集第2巻
     [アンコール]ドビュッシー 前奏曲集第1巻から第10曲「沈める寺」
             ショパン バラード第1番ト短調作品23

 

我々の席は、2階の2CA1列40・41。

 

たくさんの人が、ステージに置かれたピアノの写真を撮っているが、係員から制止されたりということがなさそうだ。

 

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さて、客電が落ちて、開演。舞台上は、ピアノのまわりだけ照明があたる形で、ポリーニの出入りの時だけ、下手側が明るくなった。

 

生演奏では初めて聴くポリーニショパン

 

冒頭の前奏曲、それから、妻が一番楽しみにしていたという舟歌は、しっとりと、深沈とした趣き。

 

ここで一旦舞台袖へ退場。その後は、ポロネーズまで退場なく演奏された。

 

ノクターン2曲は、とても「確かな演奏」という印象。派手さはない。しかし、深いところまで自在に操られた演奏と感じられた。

 

それに続いて演奏された子守歌が始まった瞬間、何と優しい音楽だろう、と感極まる思いがした。この曲、若い頃からのポリーニのイメージである、ガラス細工を見るようなクリアな面が充分に感じられたが、かつ、優しい演奏だった。

 

前半のショパン、最後は「英雄ポロネーズ」。聴いていて、きっとこのピアニストは、若い頃なら、もっと豪快さが前面に出た演奏をしていたかもしれない、と思った。

 

休憩時に、ピアノのところまで行ってみた。

 

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スタインウェイのロゴの下の、Fabbriniというのは、今回帯同した調律師の名前らしい。

 

シューマンに代わり、この日のメインとなったドビュッシー

 

プログラム冊子に掲載されている、過去の来日公演の曲目を見ると、ドビュッシーは、練習曲集の抜粋を演奏することが多く、前奏曲集については、第1巻の抜粋が1976年に演奏されているだけで、第2巻は今回が初めて。

 

正直、ドビュッシーのこの曲集については、ミケランジェリの録音を持ってはいるが、そう回数も聴いておらず、よく知らない状態だった。

 

しかし、聴いていて、前半のショパンよりは格段に説得力がある演奏ではないか、と感じた。

 

低い音域から高い音域まで、強く深い音が響いていた。

 

ポリーニ本人に、期するところが相当あったのかもしれない。曲目の変更も、川崎のファンに、是非このドビュッシーを聴かせたいということだったのだろうか。

 

シューマンが聴けなかったのは、本当に残念だったが、その分、このドビュッシーが聴けたのは、本当によかった。

 

それにしても、ショパンドビュッシー、同じピアノ音楽でありながら、ずいぶん違うものだと思いながら聴いた。

 

アンコールとして、まず、ドビュッシーの「沈める寺」が演奏された。

 

そして、ショパンのバラード1番。この曲は好きなので、弾いてもらえて嬉しかった。

 

こうして全体を振り返ると、ショパンにおいては、ピアノの周辺、限られた空間で音楽が鳴っていたのに対して、ドビュッシーでは、もっとひろがりをもった音楽が空間を満たしていたように思う。

 

バラードが終わった後のカーテンコールでは、満場がスタンディングオベーション

 

前回の来日公演では、ベートーヴェン、今回は、ショパンドビュッシーを聴くことができた。いつか、今回残念だったシューマンを聴く機会があるだろうか。

 

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