セミナー会場は、長柄町都市農村交流センター「ワクワクながら」。
13:00に「管理棟ロビー」に集合するように指示されていた。
千葉駅から外房線で茂原駅まで移動。ロッテリアを見つけて急ぎ昼食を済ませてから11:25発の小湊バスに乗った。
12:01、終点の「ロングウッドステーション」を下りたところが、ワクワクながらなのだそうだ。
さて、その「管理棟」というのはどこだ?
ここからちょっと迷った。
駐車場の先、左手にそれらしい建物が見えたので行ってみたが、違う。
バス停の向かい側が宿泊するコテージ群のようなのでそっちに渡る。
「ワクワクながら」の配置図は持ってきていた。
「管理人棟(A棟)」というのがすぐ見つかったが、これは他と変わらないコテージで、セミナーの集合場所という雰囲気がまったくない。
となると、左下に赤で表示されている「管理事務所」という方なのか。
コテージ群を抜け、バーベキュー場の脇を抜け、管理事務所の方へ向かった。
こちらは、施設の外、沿道にある看板。
無事、管理事務所に到達。
入口左の事務所の人に、「室内楽セミナーに参加する者なんですけど、ここでいいですか」と聞いたら、良いようなので、入った。
茂原駅からの次のバスは12:20発で、終点着は12:51とされていた。これに乗っていたら遅刻していたところだ。よかった。
待っていると大友先生が来られ、しばらくして西野先生、北見先生、吉田先生も到着。
受講生も順次集まってきた。
13時過ぎ、全員揃ったので、大友先生の進行でオリエンテーション。
コテージの部屋割りが発表された。私はH棟。ゴミ出しやベッドメイクの説明。
コロナの影響で、室内楽セミナーの開催は5年ぶりとのこと。また、これまでのセミナーは通いの形でやってきたので、合宿形式で行うのは初めてなのだそうだ。
セミナーをサポートするスタッフ(特定非営利活動法人エク・プロジェクトとゴーシュ音楽院の方々)の紹介。エク・プロジェクトの顧問である渡辺和氏も来られていた。渡辺氏の著書「クァルテットの名曲名演奏」(音楽之友社)には長年お世話になってきたし、エクセルシオの公開リハーサルで解説を務められたのを聞いたこともある。
大友先生からは、他の人のレッスンも聴講して下さい、とのお話があった。
また、音出し8時~23時は、我々のルールなので、もっとやってもらっても構わないとのことだった。
受講生自己紹介。
個人参加は6人。男性2、女性4。過去にこのセミナーを経験している人が3人。
グループ参加は1組。全員大学3年生の女性で、東京藝術大学、東京音楽大学2人ずつのユニット。
うらやすシンフォニエッタからの参加は、ヴァイオリンのKさん、チェロのHさんと私の3人。
レッスン会場は、今いる管理事務所のロビーと、2階の会議室の2つ。グループ参加(Tグループ(Tはヴァイオリンの方の姓)と呼ばれていた)が会議室。個人参加はそのままここでレッスン、とのこと。
そして、最大の関心事だったレッスンスケジュールが、初日の午後と翌2日目午前の分まで発表された。
私のレッスンは、初日これから4コマの2番目にハイドン、そして翌2日目午前の4番目にベートーヴェンと書かれていた。
初日午後は、さらういとまもないまますぐレッスンになるので、避けたいところだったが、当たってしまったか。
レッスンは、休憩なしに入れ替わりで行うので、次の人は待機するようにとのお話があった。
こちらは、現地でもらった音楽祭のプログラム冊子から。
オリエンテーションも終わり、レッスンに移る前に、表に出て集合写真を撮影した。
先生方を囲んで。
いよいよレッスン開始。
今回の課題曲は、弦楽五重奏曲が1曲(楽章)ある以外、13曲(楽章)はすべて弦楽四重奏曲だ。
個人参加の弦楽四重奏曲は、受講生とエクセルシオの先生方4人で合わせ、受講生が弾くパートの先生は、脇にいて指導される形で進められた(Tグループの弦楽四重奏レッスンは、4人が合わせるのを、先生方のどなたかが、45分×2回×2曲、指導される)。
提示部のリピートがある楽章は、省略で進められた。
初日、1コマ目のレッスンは、シューベルトの弦楽五重奏曲。これのみ、先生方4人と受講生(チェロHさん)の5人で音を出す形だ。
次が私なので、楽器や楽譜の準備をしながら聴講する。
まず一度通して、さて、と曲頭に戻って返し練習をしていく。先生方が代わる代わる指導されるのは、うらやすシンフォニエッタでの練習と同じような感じだ。
↓ この写真は、クァルテット・エクセルシオのFacebookから借用。
先生方の演奏は、いつも聴いている客席よりも間近なので、音が大きいのに驚く。
自分のレッスンが近づいてくる。
これまで客席からその演奏を聴いてきたアーティストと一緒に演奏する、という行為(うらやすシンフォニエッタも同様のワークショップだが、あれは弦楽合奏団、今回は弦楽四重奏だから大きく違う)。
事前に家でさらいながら、一体自分がその時どんな精神状態なんだろう、と思いをめぐらせることがたびたびあった。
ガチガチに緊張して、かつてオケで何度かやったトップソロの失敗のようにそもそも音がちゃんと出ないのではないか、と想像する一方、プロの先生方と合わせる光栄な機会を楽しみにする気持ちもあった。
いざその時が来ようとしている直前、脇で控えていて、どちらかと言えば、楽しみな気持ちの方が強かった。緊張はしていないようだ、と自覚した。
まあ言ってみれば、序二段力士が稽古場で横綱の胸を借りるようなものであって、通じる通じないなどは不遜な話、こてんぱんに転がされて当然、という感覚だった。
Hさんのシューベルト、45分はあっという間に終わって、入れ替わる。
ハイドンの1回目のレッスンだ。Tグループは別室に移動したが、まだコテージが開いていないので、個人参加受講生が聴講する中、「ひばり」の2楽章を弾き始めた。
すると西野先生が、まわりを見まわして「今、何を弾こうとしてる?」。同じハイドンの「日の出」の楽譜を持って来られたのだそうだ。
(受講生のパート以外の楽譜はすべて先生方が準備)
「ひばり」だということがわかり、西野先生はスコアを見ながら弾かれた(もちろん楽譜がなくてもお弾きになれるはず)。途中、スタッフが楽譜を持ってきて解決。
↓ 西野先生、北見先生、大友先生と合わせる。
(手前に座っておられるのがヴィオラの吉田先生)
一度通してから、色々ご指導を受けた。先生方からは、この曲のアンサンブルの仕方にとどまらず、ヴィオラの弾き方の基本的な部分の指導もしていただいた。
うまく弾けなかった部分は多々あるが、それでも本当に光栄に思ったし、楽しかった。
聴講する立場の45分は短く感じたが、自分がレッスンを受けている45分は長かった。まだ終わらないのかな、と思ったりした。
次は、ヴァイオリンYさんのベートーヴェン2番の1楽章(ファーストヴァイオリン)。
この時は、西野先生が別室のTグループのレッスンに行かれたので、北見先生、吉田先生、大友先生が、合わせながらの指導。
(私のレッスンも、4コマ中2コマは吉田先生不在だった)
こちら、Tグループのレッスン。クァルテット・エクセルシオのFacebookから。
聴講していて、シューベルトのHさんも、Yさんも上手だなあ、と思う。そして、先生方が、受講生それぞれのレベルに合わせてそこからレベルアップさせていく指導をして下さるのがわかった。私のレッスンの時とは、指導の内容が違ったりする。
自分とは違う曲であっても、聴講はとてもためになると思った。
聴きながら、他の受講生と自分の技量を比べてみても仕方がない、自分は自分なりに学ぶしかない、とも思った。
最後は、ヴァイオリンIさんのベートーヴェン1番の1楽章(ファーストヴァイオリン)。
初日のレッスン4コマが終了した。