naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

11月場所13日目~白鵬2日残して年間最多勝タイ記録

NHK向正面の解説は、中立親方(元小城錦)。以前から思っていることだが、この人は本当に美声だ。とても元力士とは思えない。

豊響が、春日王に寄り倒されて、3場所連続の負け越し。今日の相撲では、立ち合いに自分から左上手をとりにいっている。やはり、この人本来の相撲からぶれてきているのが気になる。

豊真将が、木村山を寄り切った。今場所の豊真将は、身上の粘りが出ず、攻めても前に落ちたり土俵際で逆転されるなど、とにかくこの人らしい相撲が見られなかった。やっと久しぶりに豊真将の相撲が出た感じだ。

朝赤龍が、自分の相撲をとりもどしてきた。垣添を寄り倒して、2勝6敗から5連勝。

琴奨菊栃ノ心は、立ち合いすぐに右四つ。栃ノ心は、今日も上手が速かった。
琴奨菊としては、立ち合いから相手充分の四つに組まれてしまったのが、とにかくまずい。左からおっつけてがぶろうとしたが、栃ノ心が左からの上手投げで決めた。
栃ノ心は、左からの投げが本当に強い。このままの相撲で上位に通用するかどうかは疑問だが、力をつけてきたことは確かだ。2敗を守って11勝は、三賞候補だろう。

豊ノ島が前に出ると、豪風はすぐに引いてしまった。豊ノ島も同じく11勝2敗、三賞候補。

豪栄道武州山を小手投げで破ったが、文字通り小手先の相撲で、まったく感心できない。こんな相撲をとっていてもらっては困る人だ。

稀勢の里の突きをこらえた栃煌山が、二本のぞかせて寄って出た。
稀勢の里は負け越し。頭打ちというのも嫌になるくらい、稀勢の里の現状にはもう言う言葉がない。

鶴竜時天空に右四つから取り切られて負け越し。今場所の鶴竜には、あまりいいところがなかった。

それにしても、豪栄道稀勢の里栃煌山鶴竜・・・。
期待の若手が揃いも揃って負け越してしまった。全員、何とか鍛え直し、考え直して盛り返してほしいものだ。

安美錦が、はずで下から押し上げようとするところ、把瑠都は左右からひっぱりこんでかかえ、きめにかかった。安美錦も投げでゆさぶるなど抵抗したが、最後は把瑠都が左からの小手投げ。
スケールが大きいとも大味とも言える相撲。少なくとも、この相撲だけは、上位には通じない。

6勝6敗の日馬富士と7勝5敗の魁皇は、勝ち越しに向けて両者必死の相撲だった。
つかまらずに動きたい日馬富士、つかまえたい魁皇
魁皇が右から相手のかいなをたぐってつかまえかかったが、日馬富士もこれを必死にふりほどき、いなして後ろにまわった。両者7勝6敗。

白鵬は、今日も立ち合いの左前まわしが速かった。右四つ。琴欧洲も一旦は上手をとったが、白鵬はこれをすぐに切った。
そのまま寄って出るべきだったが、今場所の白鵬は、投げに頼りすぎており、今日もここで左上手から出し投げを打った。これが悪く、残した琴欧洲が左を浅くこじいれた。白鵬は、両上手をひきつけて、琴欧洲に左を深く差させない構え。
白鵬のここからの攻めがまた一つ悪く、左からの内掛け。把瑠都戦のことが頭にあったのかもしれないが、これはやや無理な攻めだった。琴欧洲に残された時に、右膝が入って体勢がぐらつき、上手も切れてしまった。
しかし、琴欧洲にそこをつく攻めが出なかったので、白鵬はすぐに左をまきかえて差し、すばやく左からの下手投げで決めた。
白鵬の攻めにミスが続いたが、琴欧洲はそこにつけいることができなかった。白鵬のスピードに負けたということだ。
基本的に、白鵬が今日も安定した立ち合いをして、一旦はいい形を作ったことが、最後の勝敗につながった感じだ。
これで白鵬は年間84勝。2日を残して、朝青龍の記録に並んだ。この上は、86勝まで上積みしてもらいたいし、それは不可能ではない。

朝青龍は、右肩に大きなテーピング。風邪で体調を崩しているという話は聞いていたが、昨日の相撲で傷めたのだろうか。
果たして存分に相撲がとれるかと懸念したが、やはり相当悪いようで、立ち合いからの攻防の中では、右を満足に使えない。琴光喜は、右四つ左上手充分。琴光喜が組み止めた、と見える流れだった。朝青龍も一旦は上手をとったが、琴光喜はすぐにこれを切り、左から出して頭をつけた。朝青龍は下手一本。
もうこの形では、勝敗は決したという感じだったが、琴光喜がそのまま正面に寄り切った。

全勝 白鵬
2敗 朝青龍豊ノ島栃ノ心

場合によっては、千秋楽に両横綱全勝での対決もありうるか、と思っていたが、わずか2日で展開が一変した。
この時点での星2つの差、しかも追う朝青龍が体調不充分とあっては、優勝は九分九厘白鵬のものだろう。明日、あさってと白鵬が連敗することは、ほとんど考えられないと思う。
明日の優勝決定は濃厚。後は、白鵬が85勝、86勝までいくかどうかの興味だけになる。
ついでながら、朝青龍が千秋楽まで土俵を勤められなかった場合、明日休場なら、千秋楽結びの相撲が平幕との対戦となるし、千秋楽休場なら、結びが大関同士の相撲になる。どちらにせよ、異例の話になってしまう。どうか。