29日(日)は、千葉市内の公民館で行われた公民館文化祭の本番だった。
妻がピアノで指導している合唱団の1つが、この公民館で練習をしている。公民館文化祭には毎回参加しているが、今回はこれにヴィオラで加わったものだ。
この話は昨年(あるいは一昨年だったか)から妻に言われていたのだが、人前でソロを弾くことがためらわれ、曖昧な返事をしている内に、コロナ禍で公民館文化祭自体が中止になり、現実化しなかった。
しかし、今年はいよいよ公民館文化祭が4年ぶりに開催されるとのことで、腹をくくらざるを得なくなった。
合唱団の持ち時間は30分弱。
合唱指揮のD先生と妻、Sさんとの間で、合唱団としての歌唱曲を始めとする、演目の全体計画が進んだ。
(文化祭は来場客を想定するが、入場料はとらない)
大きくは、合唱団の時間→器楽のみの時間→合唱団の時間、という構成。
ピアノは、妻と、妻の古くからの友人のSさんの2人。それにゲストとして私がヴィオラで参加。
私の出番は、4~5曲。
まず、合唱団の時間の前半に歌われる「旅愁」にオブリガードをつける。
中間の器楽のみの時間の中では、最初に妻の伴奏でアンドレ・ギャニオンの「めぐり逢い」をソロ演奏。次に、ピアノ連弾と一緒に、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」とラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」。
ここまでの4曲があらかじめ決まっていた曲。
その後、ピアノ連弾だけで、「シング・シング・シング」が演奏され、器楽の時間をしめくくるセットリストにしていたが、全体の時間進行の中で必要ならもう1曲追加することを想定した。そのための曲として、美空ひばりの「川の流れのように」を、妻の伴奏でソロ演奏する準備をした。
本番の演奏形態での楽譜は「めぐり逢い」だけ。これもヴァイオリンとピアノの二重奏譜である。アルト記号に書き直した。
それ以外の曲は、ピアノ譜を参考にして、ヴィオラが弾く音符を検討して書き出した。
こちらはラヴェル。
事前練習としては、合唱団の練習に1回お邪魔しての合わせをした他、妻とはマンションの集会室を借りて合わせた。もちろん個人練習も。
あっという間に本番当日となり、公民館へ。10時開演だが、早めの9時前に会場入りした。
公民館1階の講堂が会場。
妻の母が来聴してくれた。また妻の実家や私の実家で日頃お世話になっている工務店の社長夫妻も。
合唱団ともども当日リハーサルはなく、ぶっつけ本番。
全体のMCはD先生。器楽演奏のコーナーについてはは、私が原稿を準備してMCを務めた。
追加で準備した「川の流れのように」も演奏することになったが、来聴されたお客さまが一緒に歌って下さって嬉しかった。
自分なりに練習したつもりだったが、本番はやはり色々あった。まあこれは日頃のオケでもいつものことだ。
日頃、ソロ演奏をする、という場面は、オケでトップに座っていて、たまたまトップソロがある曲を演奏する時くらいだ。そのソロで大失敗をしてしまった経験も一度ならずあり、このブログにも恥の記録を書いた。
そうでなく独奏者として人前で弾く機会はなかなかない。2008年5月に、吉田操アルトリサイタルで3曲だけ、妻の伴奏で吉田先生の歌にヴィオラをつけたことがあった。
また、私個人にとってはめったに機会がない、お客さまに聴いていただく室内楽として、2020年1月に、浦安オケ有志で開催した室内楽コンサートで、モーツァルトの「ケーゲルシュタット」(ピアノ、クラリネット、ヴィオラ)を演奏したことがあった。そのパートを自分1人で弾く行為としては、これが時間としては最長の経験だった(オケの定期演奏会開演前のホワイエコンサートで弦楽四重奏を演奏したことはそれ以前に何度かあるが、演奏会の正規の演し物としての演奏はこれが唯一)。
今回の公民館文化祭は、そうした数少ない演奏機会以来のソロ演奏チャレンジだった。
事前準備から妻ともども結構大変ではあったが、私自身は良い経験ができたと思った。
合唱団側の意向によるが、もし来年も同じような機会があれば、また何かやってみたいと思う。
終演後、会場を後にして、午後からのオケ練に向かった。
※過去の関連記事
妻と共演
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/54732454
吉田操アルトリサイタル 本番終了 (1)
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/55245226
吉田操アルトリサイタル 本番終了 (2)
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/55245272
浦安シティオーケストラ ニューイヤー室内楽コンサート2020 本番終了
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/2020/01/05/122256