naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

しかし「プラハ」!

今回、ユニ響(津田沼ユニバーサル交響楽団)の演奏会の中プロに組まれている、モーツァルトの「プラハ」。

今日、本番前日練習の前に、海浜幕張カルフールスターバックスで、スコアを見ながらレヴァインの演奏を聴いた。

改めて、いい曲だと思った。
一見シンプルな楽譜だが、さすがにモーツァルト円熟期の作品だ。

今日聴いて特に思ったのは、転調の妙である。

宇野功芳氏が、自著で、フランクの交響曲ニ短調をさして「魔法のような転調に彩られた作品」と評していたことがある。
私にとっては、「魔法のような転調」と言えば、シューベルトの「未完成」だ。

しかし、この「プラハ」も、劣らず魔法のような転調だ。

例えば、第1楽章の第2主題。96小節後半からの長調の主題が、8小節後に、まったく同じ音形で104小節後半から短調になる。
まったくシンプルな作りだが、音楽の表情が一変する驚き。

今日聴いていて改めて気づいたのが、本当に細かい部分だが、218小節のオーボエが次の小節で長調から短調に変わる絶妙な効果。

本当にモーツァルトという人はすごいと思わされる。

第2楽章などは、全編転調の妙に翻弄される。

そして、第3楽章の軽やかにして練達の筆致。

こんな傑作を、明日はステージで演奏できる。何と幸せなことか。