Facebook上で知ったニュース。朝日新聞デジタルの記事である。
国立の富士見通りに建築中だった10階建ての分譲マンションが、7月の引き渡しを前に事業の廃止を届け出て取り壊しになるのだそうだ。
記事には、完成間近のマンションが取り壊されれば異例の事態、と書かれている。
国立の富士見通りは、国立駅から南西方向に延びていて、その名の通り、突き当たりに富士山が望める。
私は大学時代、3年生、4年製の2年間を富士見通りに近いアパートで暮らしたので、その富士山の眺めには大変思い出深いものがある。
その富士見通り沿いに、マンションが建てられ始めたことは、これもネット上の情報で知っていた。そのマンションが建つと、富士山が見えなくなると聞き、それはあんまりじゃないか、と残念に思ったものだった。
記事によると、解体理由について事業主は、「周囲への影響の配慮が当社の検討で不十分だったため」としているとのこと。
つまり、近隣からの反対があったということなのだろうか。
そうだとしても、来月完成引き渡しということは、建築中(あるいはそれ以前)に顧客への販売は終了していたはずだ。
建築基準法などの法令違反があったならまだしも、販売も終わって完成しかかっている段階で事業を中止し、解体するとは、事業主としてはよほどの決断を迫られたということなのだろう。
市外に住むかつての国立市民としては、単にノスタルジーとして富士山の眺望が損なわれずに済んだことを喜ばしく思うが、このマンションを購入した人たちはお気の毒だし、事業主の損害も大きいだろう。
(国立では、ずいぶん昔、確か大学通りに建築されたマンションについて、景観の問題から完成した上層階を解体撤去する訴訟があったことを思い出した)
これが富士見通り、かつての眺め。
こちらがマンション建築に伴う状況。これはちょっとなー、と思わざるを得ない。
※朝日新聞デジタルの記事
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