夫婦と言えども、元は他人だから、考え方の違い、相容れない部分はある、という記事を書いた。
我が家の場合、時計を進めておきたがる妻、それが理解できない私、という話だ。
もっと路線が大きく違うのが、家電製品などの取扱説明書。
新しい家電製品を買ってきた時、私は、取扱説明書にひと通り目を通してからでないとさわらない。
(リアルのnaokichiをご存知のあなた、うなずいてますね?)
(リアルのnaokichiをご存知のあなた、うなずいてますね?)
一方、妻は取扱説明書は見ないで、あれこれいじくりまわし、試行錯誤しながら使い方をおぼえていく。
正反対だ。
天井からバナナをぶらさげた部屋に椅子を置いて、猿を入れると、バナナが食べたい猿はあれこれ試したあげく、椅子に乗ってバナナをとる知恵に至る、って実験があるじゃないですか。
我が家では、昔から、取扱説明書を見ずに家電製品を使う妻を、「猿」と呼んでいる。
しかし、猿もバカにしたもんじゃなくて、私が取扱説明書で見落とした、あるいは読んだが忘れてしまったような、細かい使い方や高等な使い方に、自力で到達することがある。
私が知らないようなことをやっているので聞けば、別に取扱説明書を見たのではなく、自分で発見したと言う。
おそるべし、野生のカン。
今度の車には、CDを直接挿入するカーステレオが装備されているが、CD現物を持ち運ぶよりは、ウォークマンにおさめた音源が聴ければ便利だ。
前の車でも、同様の機器を使って聴いていたのだが、廃車にした時に、それをどこかへやってしまったというので、新しいものを買ってきたのだった。
買ってきたものを渡して、あとは猿にまかせた。前にも類似の機器は使っているし、見よう見まねでできるはずだ。
試してみたいというので、車まで行って、やってみた。
さすがに猿で、何も見ずに適当にいじくっている内に、手元のウォークマンのEXILEがスピーカーから流れてきた。
ところが、音質が何かこもって満足できない。
あれこれいじっているが解消されない。
取扱説明書にあたるしかないだろうと、聞いてみると、持ってこなかったという。
このあたりが猿の真骨頂たるところだ。苦笑しつつ、結局わからぬまま、部屋に戻ったのだった。
ただ、部屋に戻ってからFMトランスミッターの取扱説明書を見ても、この音質については特に記載がなかったので、車のスピーカー側の音質調整の問題だろうと思う。
今度は、車に積んである、オーディオ機器の取扱説明書を見ないといけない(と私は思っている)が、まだそこまではしていない。